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中国
【石油・天然ガス】

工業・自動車用など天然ガスの経済性が喪失 非民生用天然ガス価格が9月より引き下げの見通し (15/08/04)
2015/8/12
中国【石油・天然ガス】

 2015年以降、油価の下落が続いているため、中国の天然ガス価格は代替エネルギーに比べると工業及び自動車用分野で経済性がますます低くなり、そのため天然ガス消費の伸び率に鈍化が表れ、天然ガス価格の仕組みにも疑問が投げかけられている。年内に非民生用天然ガスのシティゲート価格の2回目の調整を行うことは業界関係者の間ではコンセンサスになっている。

 関係部門のモニタリングによると、天然ガスは、石炭、石油製品、コークス炉ガス、LPG、重油等の代替エネルギーに比べると、自動車用、工業用、発電用等の分野でいずれも経済性を失っており、中国の天然ガス消費の伸び率は著しく鈍化している。発展改革委員会が発表した統計によると、上半期の天然ガス生産量は656億m3、前年同期比3.8%増になったが、天然ガス消費量は906億m3、2.1%増に止まった。以前の20%近い伸び率に比べると、2015年の減速ぶりは際立っている。

 このことは中国が提唱するクリーン・エネルギー利用の計画と相反している。アナリストによると、天然ガスは今や経済性を失っているが、このことは政府の天然ガス応用に対する期待や一次エネルギー消費に占める天然ガス比率向上の構想に背反している。関係者は、天然ガス使用のオフシーズンである今こそが天然ガス価格改革を進める好機であると表明する。

 発展改革委員会が発表した天然ガス価格政策には決まったタイムスケジュールが規定されているわけではないが、一般的に半年間が期限になる。そのため、2月28日に公布された価格政策が4月1日に施行されたところから、9月に天然ガス価格が調整される可能性が高い。引き下げ幅は0.4元/m3〜1.0元/m3になる公算である。

 (中国経済新聞網 8月4日)