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中国
【石炭】

発電用石炭在庫の低下が鈍るも一般炭価格の上昇が加速 (08/01/24)
2008/1/25
中国【石炭】

 国家電網公司国家電力調度中心のデータによると、1月20日の時点で国家電網所轄の発電所の石炭在庫は7日分前後にまで落ちている。全国の発電用石炭在庫が6日分足らずになったのはこれまで例がないとのこと。

 石炭生産能力の点から見ると、第11次5ヵ年規画に建設される新規炭鉱は比較的多く、発電所の需要を賄うことは基本的に可能。しかし、昨年下半期以降、山西、貴州等で小型炭鉱の閉鎖が強化され、石炭供給に影響が及んだ。加えて、大型炭鉱では旧正月をはさんで40日前後のメンテナンスが計画されているため、発電用石炭の生産に影響が及び、もともとタイトであった石炭供給がさらにタイトになったと見られる。

 また、水力発電の出力が小さすぎることも、発電用石炭の需要が高くなる原因となっている。今年1月上旬の国家電網所轄の水力発電量は昨年8月に比べ43%低下し、一方、火力発電は11%増加した。

 需要面では、各地の経済成長が急速であり、これに伴って電力需要も高い伸びを示している。1〜11月期の全社会電力使用量は前年同期比14.94%増加し、伸びも前年同期の14.15%を若干上回った。

 2007年末、秦皇島地区の一般炭取引価格は上昇傾向を示し、発熱量5,500kcal/kgの典型的な一般炭平均価格は3、4日の間に510元/tから520元/tに上昇した。1月中旬に入ってからは、石炭供給が一層タイトになって秦皇島地区における一般炭市場価格の上昇もさらに加速、1月14日までの5日間連続で毎日5〜7元/t上昇した。

 (中国煤炭資源網 1月24日)