1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

「一帯一路」によって中国PVに改めて海外進出のチャンス (15/08/13)
2015/8/17
中国【新エネルギー】

 中国は今年、「一帯一路」(陸と海のシルクロード)戦略を重点的に推進することになり、中国の太陽光発電産業にとっては新たなチャンスになる。

 「新常態」の下での中国の発展戦略は、グリーン・低炭素・循環発展になるが、こうした戦略は「一帯一路」の全体的な共同建設においても指導思想になる。そのため、新たな歴史的背景の下で「一帯一路」の建設はグリーン・環境保護の発展理念に従うものになり、中国の太陽光発電の「走出去」(対外進出)に新たなチャンスをもたらす。

 「一帯一路」沿線諸国の人口は世界の約60%を占め、経済規模は世界の30%近くに上る。経済協力規模の拡大と技術進歩に伴って沿線諸国の経済成長には大きな展望があり、新エネルギーに対する需要も日増しに増加するに違いない。

 太陽光発電など新エネルギー産業の発展は沿線諸国の生態環境保護、産業発展や省エネ・排出削減等に対してポジティブが効果を生む。エネルギーは「一帯一路」建設の先行分野の一つになる。現在、太陽光発電など新エネルギーのコストはますます在来型エネルギーに近づいており、向こう5年間で太陽光発電のコストはさらに低下すると予想される。

 そのため、「一帯一路」の推進に伴って国際協力が深まると、中国の太陽光発電産業は技術水準や市場競争力の面でいずれも新たなレベルアップが可能になる。

 中国のPV生産能力はすでに世界全体の70%を占め、科学研究分野でも全面的にリードしている。中国の製造業はビジネスモデルの製品並びにサービスのイノベーションによって「中国製造」から「中国創造」への転換を進めており、中国のPV企業も先進製造技術とビジネス理念を世界へ送り出すことを前向きに模索している。中央政府が「一帯一路」戦略を打ち出したのは正にそうした時である。「一帯一路」戦略は中国PV企業のグローバル配置の新たな道を開くものになり、多くのPV企業は「走出去」の面で先駆け、「一帯一路」市場を開拓しようとしている。

 こうした情勢の下で、亜洲PV産業協会、中国PV産業協会、中国再生可能エネルギー学会、中国機電製品輸出入商会、中国循環経済協会再生可能エネルギー専門委員会、发発展改革委員会国際協力センター国際エネルギー研究所は共同で、中国PV産業チェーンの上流企業を結集して各国政府からPV産業に対する支援政策を取り付け、新興PV市場を開拓し、中国のPVの上流・下流企業を連合して海外にPV産業基地を建設し、各大市場との間で友好型貿易協力パートナーシップを結成することを発議した。

 太陽光発電の筆頭企業である協●集団はすでに海外事業部を設けて、北米、インド、北アフリカ等の政府機関と疎通を図り、海外産業パーク発展基金の開設を計画している。

 海潤光伏も海潤光伏インド有限公司を設立して、太陽電池、モジュール、半製品等の研究開発を手がけると発表していたが、その後、海潤光伏インド有限公司と海潤光伏シンガポール有限公司の共同出資によってインドのニューデリーに海潤光伏電力有限公司を設立し、PV製品の生産、販売及び研究開発やPV事業への投資を行うことになった。

 その他にも、天合光能、阿特斯、新日光、陽光電源、江蘇愛康、信義光伏、蘇州中来光伏は「太陽光発電産業国際協力宣言」に調印し、海外市場の開拓で協力を進める意向を表明した。

 「一帯一路」において太陽エネルギーの大規模な使用は一つの基礎になり、太陽光発電産業は中国の「新常態」の下で「一帯一路」の重要な柱になる。「一帯一路」沿線諸国の発展はエネルギー、インフラ建設、技術、人材、資本を必要とし、一方、中国はそうした面で能力と実力を蓄積している。中国企業、特にブランド製造業を代表するPV企業は現在「走出去」を加速させており、需要、市場、ポテンシャルを備える諸国に対して中国PV企業は開放的な姿勢で大胆に「走出去」を進めるべきである。

 (中国能源網 8月13日)

 ●…「森」の「木」を「金」に