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【石油・天然ガス】

発展改革委員会が石油製品の値下げを再度見送りの公算 (15/12/29)
2016/1/6
中国【石油・天然ガス】

 中国の石油製品価格は「10営業日毎に1回調整する」ことを原則としているが、直近の第9営業日の時点で原油価格の変動率は−10.48%になり、ガソリンと軽油の価格を1リッター当たり0.19〜0.22元引き下げるべきところであるが、発展改革委員会が前回価格調整を見合わせたことを考えると、年内最後の価格調整が行わるかどうかは疑問である。

 卓上資訊の石油製品アナリストである劉孟凱氏によると、前回の石油製品価格調整周期中に国際原油価格は1バレル40ドル以下に下がり、多数の機関は現行の石油製品価格関連規定に基づいて価格が引き下げられると予想していたが、国家発展改革委員会は国内石油製品価格の調整を暫時見合わせ、石油製品価格形成の仕組みを改善すると発表した。今回の価格調整周期中に国際油価は37〜38ドル辺りを低迷しているが、状況は前回と同様であり、価格調整は行われない公算である。

 国際油価が下げ止まらない一方で、国内石油製品価格の調整は2回にわたって見送られた。劉孟凱氏の見方によると、石油製品価格が据え置かれている状況で国際油価が下がると企業の生産コストが下がり、利潤が増える。然るに、石油製品価格決定の仕組みが2回にわたって発動されなかったことは現行の価格決定に仕組みに不備があることを示しており、石油製品の市場化にとっては不利である。低油価が徐々に「新常態」になる中で石油製品価格決定の仕組みを速やかに改善しなければならないと劉孟凱氏は指摘する。

 (中国新聞網 12月29日)