中国石油企業協会と中国石油ガス産業発展研究センターが3月21日に発表した《2016年中国石油ガス産業発展分析・展望報告青書》によると、2016年は世界の石油供給過剰に起因する国際油価の持続的低迷を受けて、中国の石油製品の需給は安定成長に向かうと予想される。また、2015年末時点の中国の石油精製能力は5.03億トン/年に達し、中国は米国に次ぐ世界第2位の石油精製大国になっている。

　2015年の中国の原油見掛け消費量は5.18億トン、前年比5.8％増になり、天然ガス見掛け消費量は1,855億m³、前年比2.9％増になった。一方、中国の原油と天然ガス生産量の伸び率もやや下がり、原油生産量は2.13億トン、前年比1.8％増に止まり、天然ガス生産量は約1,350億m³、前年比5.6％増になった。

　中国石油企業協会専務副会長兼事務局長の彭元正氏によると、2016年の中国の石油製品市場の需給は安定成長に向かう。原油輸入量は安定的に増加し、原油価格に小幅の反発が生じる可能性がある。石油製品需給は安定的に増加するが、新エネルギーの発展を受けて、ガソリン・軽油市場シェアが引き続き圧迫される。天然ガス消費の伸びは鈍る一方で、生産量と輸入量がゆるやかに上昇し、天然ガス価格には下落の可能性がある。

　（中国経済新聞網 3月22日）