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【石油・天然ガス】

中国国務院が石油化学産業の新規生産能力を厳重に規制へ (16/08/04)
2016/8/4
中国【石油・天然ガス】

 国務院弁公庁は先頃《石油化学産業の構造調整と転換・増益の促進に関する指導意見》を通達し、生産能力の過剰が深刻な産業に対し新規生産能力を厳重に規制することを打ち出した。中国の石油化学産業の脱生産能力が徐々に日程に上ることになる。

 中国の石油化学産業は、従来型石油化学製品の生産能力が過剰を来している一方で、ハイエンド石油化学品の不足が際立っている。中国の石油化学産業は深刻な構造的矛盾に直面しており、転換とグレードアップを迫られている。


 中国石油化学工業聯合会情報・市場部の祝昉副主任によると、石油化学産業の転換とグレードアップは、投資構造、製品構造及び産業配置の調整、従来の衝動的な投資モデルの転換、供給側構造改革の加速を進めて、安定的な構造体系の形成を推進することが必要である。

 統計によると、2015年末時点の中国の原油精製能力は約7.5億トンであるが、実際の原油精製量はわずか5億トン余りであり、製油能力の過剰が突出している。また、製油所の平均規模は世界平均の半分にも及ばない。一方、国内の原油生産量は約2億トンであり、原油の精製は大量の輸入に依存している。

 化学工業の構造的矛盾はさらに突出している。「輸出しているのは主に基礎化学原料など従来型の製品であり、輸入しているのは精密化学品や合成材料等のハイエンド製品だ。産業構造の転換とグレードアップは急迫の課題だ」と祝昉副主任は言う。そのため、今回の意見書は、過剰生産能力の解消、産業配置の総合的な計画と最適化、従来型産業の改造とグレードアップ、安全・グリーン発展の促進、健全なイノベーション体系の完備、企業再編の推進、生産能力をめぐる国際協力の強化の7つの面で重点任務を提示している。

 「市場化手段をもっと多く採用して過剰生産能力の退出、企業の再編や産業の転換とグレードアップを推進する」と祝昉副主任は述べ、市場参入制限を打開して、もっと多くの民営資本を引き入れ、競争が十分に展開される市場構造を形成することになると指摘する。

 (新華社 8月4日)