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中国の石炭「脱生産量」政策に微調整も (16/08/24)
2016/8/24
中国【石炭】

 年間276日の作業日数に基づく脱生産量措置は石炭産業の今年最大の焦点であり、石炭価格の大幅な反発を招くことになった。価格回復によって石炭企業の収益も徐々に回復し、このことは脱生産能力にとっても社会、経済面で安定条件になる。しかしながら、石炭価格の上昇が急すぎると、生産制限措置の持続性に影響が及ぶことになり、関係政府部門が政策の微調整によって、生産量の過度の低下に起因する石炭価格の過度の上昇を是正する可能性は高くなる。石炭価格を合理的な範囲で安定させることは、脱生産能力任務の達成や産業の市場システムの再建にとって有効である。

 生産制限は脱生産能力を直接的に実現するわけではないが、生産能力の退出を後押しする重要な手段になる。政府が今年進めているのは脱生産量と脱生産能力を並行路線である。1〜7月の石炭生産量は10.1%という著しい減少を示したが、脱生産能力は通年の任務の38%しか完了していない。生産制限によってもたらされた供給不足が石炭価格の回復を促し、石炭企業は生産能力の整理と意欲を増強させ、脱生産能力過程における人員の配置転換や債務リスク問題に対する時間稼ぎが可能になる。

 しかし、石炭価格の過度の上昇は脱生産能力にとって不利に働く。陝西と内蒙古の実地調査によると、石炭価格の合理的な範囲は450〜500元/トンであり、もし過度に暴騰すると、閉鎖されていた生産能力が爆発的に生産を再開し、脱生産能力の執行に対する監督管理がますます難しくなる。政策の微調整に当たっては、生産量と生産能力の2つの側面を分けて考えるべきである。政府は当面、先進的生産能力の作業日数に対する制限の緩和と許認可を得ないまま建設した炭鉱の合法化の2つの道筋によって生産量の微調整を進めるべきである。試算によると、政府が調節できる石炭生産量は合計で6〜7億トンになる。生産制限政策の微調整は石炭価格の上昇幅に応じて、段階的に整然と進め、石炭価格を合理的な範囲に長期安定させることに資するものであり、石炭価格を押さえつけるものであってはならない。

 中央企業の石炭業務の再編と統廃合がスタートしている。国有資産監督管理委員会は石炭専業企業の拡大強化を打ち出す一方、石炭が本業ではない中央企業は原則として石炭業務から撤退させる。国投公司が中央企業から石炭資産を分離する最初の事例になった。一方、国源中央企業石炭資産管理プラットフォームの開設も資源配置の効率を最適化し、産業の集中度を高めることになる。今後、中央企業レベルで統廃合と再編がスピードアップする見込みである。

 (中財網 8月24日)