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【石炭】

中国 急増する電力消費が石炭価格を押し上げ 発展改革委員会は石炭企業に供給確保を強調 (17/07/17)
2017/7/17
中国【石炭】

 国家電網公司の発表によると、広範囲の気温上昇の影響で、電力消費水準の上昇が続き、7月11〜13日には全国の発電電力量は相次いで過去最高を記録、昨年夏季のピークに比べて7%増加した。

 7月14日までの週における6大発電集団の沿海部発電所の石炭消費は479.4万トン、1日平均では68.49万トン/日になり、前週比で6.93万トン/日、前年同期比では6.25万トン/日増加した。

 石炭需要の堅調を受けて、石炭価格は6月中旬から上昇が続いていたが、気温上昇が続いているところから、石炭価格はさらに高騰する見込みである。

 「7月中旬に入って以降、石炭の高い消費水準は常態化する」と易煤研究院の張飛龍研究員は言う。供給側が依然タイトである状況で、需要側の推進力が石炭市況を改めて押し上げる見込みである。一方、火力発電の売電価格の引き上げにより、電力企業の石炭価格受入れ能力は一定程度拡大する。

 供給側を見ると、「ゾンビ企業」の石炭生産能力が撤去される一方、新規の生産生産能力の増産には一定の時間を要するため、石炭の安定生産が制約されると卓創資訊のアナリスト劉樹鑫氏は指摘する。また、第2四半期以降、経済が安定する中で、電力、化学、鉄鋼など主要石炭消費製品の増加が促され、石炭消費量が大幅に増加して、石炭価格を押し上げる。

 石炭市況の過熱が持続するというのが業界の見方である。

 最近、石炭価格の持続的上昇によって、石炭と電力の矛盾が改めて激化し、発展改革委員会は頻繁に会議を開いて石炭供給の保証を強調している。

 《証券日報》記者の取材によると、発展改革委員会は7月17日、関係する省・自治区・直轄市の経済運営部門と石炭過剰生産能力解消の所管部門及び関係中央企業を招いて夏季電力ピーク対策の座談会を開いた。業界関係者によると、発展改革委員会が会議を開くのは石炭供給の保証が関係していると見られる。

 発展改革委員会は6月25日、質の高い炭鉱の生産能力の査定について専門会議を開き、石炭の「価格制限」を進めることにした。6月30日には《2017年夏季ピーク期における石炭・電力・石油・ガス・輸送の適正な保障対策に関する通達》を示達していた。

 発展改革委員会は一貫して石炭供給の増加を強調しているが、夏季の需要の盛んなシーズン到来に伴って、石炭需要が大幅に増加しており、石炭供給は依然タイトな状況にある。

 (人民網 7月17日)