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アジア
【石炭】

需要が減退 アジアの石炭スポット価格が5週連続で下落 (08/03/25)
2008/3/25
アジア【石炭】

 シドニーロイター社の情報によると、アジア地区において石炭スポット市場の需要が減退するとともに、中国とオーストラリアからの輸出が回復したため、石炭スポット価格の下落が続いている。オーストラリアのニューキャッスル港のアジア向け石炭価格は5週連続で下落し、現在トン当たり125ドルを下回っている。

 北アジアの電力用石炭需要が増加したため、2月上旬には一般炭スポット取引価格が150ドルと過去最高を記録したが、需給緩和により、この1ヵ月でトン当たり約25ドル、17%下落したことになる。

 業界筋によると、日本や韓国の電力企業の石炭在庫は高い水準に回復している。インドネシアの石炭企業販売担当者によると、このところスポット取引の動きがほとんどない。オーストラリアの石炭企業は2008年の日本の電力会社向け臨時価格を打ち出したが、これによりスポット市場の需要、とりわけ電力会社からの需要がますます抑えられるだろう。

 神華能源や中煤集団など中国の石炭企業は3週間近く輸出を停止していたが、先週、政府は2008年度の石炭輸出割当を公布して石炭輸出を再開した。しかし、今年の輸出割当は昨年より24%少ない5,300万トンであり、中国の輸出割当の急減によって、日本の企業の収益が損なわれると業界筋は分析している。日本の企業の交渉相手は中国とオーストラリアであるが、日本企業は双方からの圧力にさらされることになろう。業界筋は、中国の高カロリー一般炭の輸出価格(秦皇島港のFOB価格)はトン当たり130ドルになると予想している。

 (中国煤炭資源網 3月25日)