1. HOME
  2. その他地域 のエネルギー

その他地域
のエネルギー

世界のLNG需要、2040年以降も増加 英シェル予測
2025/2/12
その他地域のエネルギー

 ロイター(Reuters)の2月12日付報道によると、英国の石油大手シェル(Shell)が同12日に公表した「The 2025 Energy Security Scenarios」では、LNGの世界需要は今後数年間で力強く伸びるが、ガスは緩やかな動き、石油は10年初頭にピークを迎える可能性があると予測している。

  この予測では、長期的なエネルギー安全保障をモデル化するために3つの異なるシナリオを作成している。

  第1のシナリオは経済成長の面で最も明るい見通しに基づくもので、「サージ」(surge)と名付けられ、人工知能(AI)の普及によって世界的に生産性が向上し、エネルギー需要を押し上げると想定している。

  第2のシナリオは「アーキペラゴズ」(Archipelagos)と称され、世界各国はAI活用の拡大や再生可能エネルギー源の開発で協力するよりも、自国の利益を重視すると想定されている。

  第3のシナリオ「ホライズン」(Horizon)は、2050年までに世界の二酸化炭素(CO2)の正味の排出量をゼロにし、世界の今世紀末までの平均気温上昇幅を1.5度未満に抑えることができるとの仮定に立って予測している。

  シェルは、3つのシナリオのいずれも、LNGはカタールと米国で進行中のプロジェクトに支えられ、短期的には大幅な成長を示し、次の10年の初めまでに年間約5億5000万トンに達すると見ている。

  2030年以降、LNGに関する予想は3つのシナリオで大きく異なり、最も楽観的なシナリオである「サージ」では、超冷却ガスの供給が引き続き増加し、2040年以降には7億トンに達する。天然ガスは2045年まで成長すると見ている。「ホライズン」では、2050年までに排出量を実質ゼロにするため、LNG需要は2030年代初頭にピークを迎えると予測している。

The 2025 Energy Security Scenarios

https://www.shell.com/news-and-insights/scenarios/the-2025-energy-security-scenarios.html


(Reuters 2月12日)