ロイター（Reuters）の2月21日付け報道によると、英国政府は、2030年までのクリーンパワーシステムの実現に向け、洋上風力を含む再エネ事業を加速するための改革案を発表した。

 　英国のキア・スターマー首相が2024年12月5日に発表した「変革のための計画（Plan for Change）」には、2030年までに電力需要を100%クリーン電源に転換することを目指す「2030年クリーンパワー目標」が盛り込まれている。この目標達成に向けて策定されたのが、エネルギーシステム改革政策「2030クリーンパワー行動計画」（Clean Power 2030 Action Plan）だ。

 　今回の改革案では、電力生産者に固定価格を保証し、再エネへの投資を促進してきた差額決済契約（CFD）の仕組みに関するものがメインとなっており、洋上風力プロジェクトの計画規制緩和、予算設定方法の修正、コスト効率を高めるための契約期間延長などが含まれる。CFDは再エネ事業者と政府系企業の間で、長期間の固定価格を設定する制度。

 　「2030クリーンパワー行動計画」では、今後10年間で43〜50ギガワットの洋上風力発電容量の達成を目標としている。現在、約30ギガワットが稼働中または既に計画が確定している。

（Reuters　2月21日）