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【石油・天然ガス】

CNPCとシェブロンが四川省の川東北ガス田共同開発プロジェクトを本格化 (08/04/04)
2008/4/4
中国【石油・天然ガス】

 CNPCとシェブロンが四川省の川東北ガス田共同開発プロジェクトを本格化 (08/04/04)

 中国石油天然ガス集団(CNPC)と米国のシェブロンの提携が本格化している。4月2日、両社の共同による川東北高硫黄分天然ガス開発プロジェクトがスタートした。総投資額は60億ドルに上る。

 川東北天然ガス田は四川省の宣漢県、万源県及び重慶市の開県にまたがり、面積は約2,000km2に及ぶ。このガス田の天然ガスは硫黄分が高いため、開発が難しく、特殊な処理設備や、掘削、採収技術を要する。CNPCとシェブロンは、ガス処理施設を2ヵ所設けて、天然ガス処理能力を1日当たり7.4億立方フィートにするよう計画している。なお、川東北天然ガス田の資源量は5兆立方フィートと見られている。

 昨年12月、CNPCは川東北天然ガス田開発のパートナーにシェブロンを選び、提携に関する合意が成立した。提携相手にシェブロンを選んだのは、同社が重質油や高硫黄分ガス田の開発でノウハウと技術を有しているからである。

 CNPCとシェブロンの合意によると、シェブロンはこの開発事業に約17億ドル投資する。待ち株比率は、CNPCが51%、シェブロンが49%になる。両社は生産物分与契約を結び、資源の評価期間、開発期間及び一定の生産期間においてシェブロンがオペレーターとなり、その後はCNPCが引き継ぐ形になる。評価の費用はシェブロンが単独で負担し、CNPCは天然ガスの販売を担当する。両社は、契約で取り決めた割合で費用回収と分与を行うことになる。

 当初約定されていた30年間の提携期間は20年に短縮されたが、操業開始時期は当初の2010年3月から1年前倒しとなった。契約によると、2009年に操業を開始し、2010年には天然ガス生産量を年産20億m3、2013年には60億m3とする。業界筋によると、操業開始時期を早めたのは、CNPCが、油価高騰による圧力を緩和するため、出来る限り早期にガス供給を開始するよう希望したからである。

 なお、前日に発足した優尼科(ユニカル)東海有限公司はシェブロンの全額出資子会社であり、シェブロンを代表して川東北天然ガス共同開発事業に当たる。同社は四川省の達州で登記し、同地で納税する。目下、CNPCとシェブロンは、既存のガス井の評価、浄化施設の立地選定、開発計画案の作成や環境影響評価等の作業を進めている。

 同ガス田で産出する天然ガスは現地の需要を賄うだけでなく、全国に供給されることになる。

 (環球能源網 4月2日・成都商報 4月4日)