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中国
【石炭】

コークス用原料炭の国際価格高騰も中国の石炭企業への影響小さい (08/04/08)
2008/4/9
中国【石炭】

 新日鉄はオーストラリアのBHP Billiton社が提示した新年度のコークス用原料炭価格を受け入れる方向である。BHP Billitonの提示価格はトン当たり98ドルから、前年比200%増の300ドル超に引き上げられている。

 世界の鉄鋼生産能力の拡大に伴って、国際市場へのコークス用原料炭供給はタイトになっており、スポット価格はすでに1トン250ドルに達している。

 なお、2007年の世界の粗鋼生産量は前年比7.5%増の13.4億トンに達した。中国の粗鋼生産量は15.7%増の4.89億トンになる。コークス用原料炭需要が拡大する一方で、2007年末から2008年初めにかけてオーストラリアは50年に一度の大型洪水に見舞われ、重要なコークス用原料炭供給元であるBHP Billitonの2008年の生産量にも影響が及び、さらに、その影響は世界のコークス用原料炭の需給バランスにも波及して、価格高騰を招いているのである。

 今回の新日鉄とBHP Billiton社の価格は他の鉱産企業の基準になり、一方、JFEや住友金属など日本の他のメーカーも同様の値上げを受け入れる公算が大きい。また、韓国の浦項製鉄とオーストラリアの石炭企業との間で合意がなったコークス用原料炭契約価格も2007年度比205〜210%増しになったと伝えられている。

 但し、中国のコークス用原料炭輸出量は小さいので、日豪間のコークス原料炭最終価格が中国の石炭企業に与える影響は相対的に小さいと、長城証券のアナリストは見ている。

 (中国海証券報 4月8日)