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中国
【石油・天然ガス】

中国が今後主要LPG輸出国に (08/04/09)
2008/4/9
中国【石油・天然ガス】

 中国は日本に次ぐアジア第2のLPG(液化石油ガス)輸入国である。しかし、国内のLPG需要が減退する一方で、LPGの生産量は増加しており、その上、受入基地や先進的な港湾施設の十分な利用が出来ていないため、中国は重要なLPG輸出大国になりつつある。こうした傾向は今後も続くだろう。

 中国は東南アジア各国、とりわけベトナムへの主要なLPG輸出国である。この2年、中国のLPG輸出は飛躍的な伸びを示している。2007年の中国のLPG輸出は2006年に比べ12万3,858万トン多い32万9,397万トンとなった。もっとも中国の輸出量は2007年の輸入量405万トンに比べれば微々たるものである。

 ベトナムは2007年から中国のLPGの最大の輸出先となり、同年の中国からの輸入量は20万8,152トンに上った。ベトナムのLPG市場のほぼ25%を中国のLPGが占めている。中国のLPGは、ベトナム以外では、マレーシア、フィリピン、香港、マカオ及び韓国にも少量ながら輸出されている。

 この3年、中国のLPG輸入は減少を続けており、特に2007年の輸入量は前年比24%も減少した。

 中国国内のLNG生産量が増加したことで、価格の高い輸入LPG(液化石油ガス)の需要を押し下げている。一方、国家統計局のデータによると、2007年の国産LPGは前年比6.6%増の1,934万トンとなった。将来もっと多くの製油所が操業を開始すると、こうした傾向もますます強まることになる。2008年には、中国の原油精製量は約8%増加し、LPG生産量もこれに応じて増加すると予想される。

 国産LPGのコストは通常輸入品よりも低い。中国は原油と石油製品の貿易に対して厳格な統制を行っているが、重油とLPG市場はすでに開放されており、価格は市場によって決まる。国内におけるLPG生産量の拡大に伴って、LPGの品質も向上し、輸入代替品として受け入れ可能になっている。

 なお、中国のLPG需要低下のもう1つの原因として、中国、特に経済の発達している沿海地区において天然ガスの使用率が上昇したことも挙げられる。

 (中国石化新聞網 4月9日)