中国石油化工股フェン有限公司(Sinopec Corp.)は昨日、第1四半期の純益は67.01億元になったと発表した。昨年の195.82億元に比べ65.78％もの減益である。同公司がかろうじて黒字になったのは第1四半期に国庫から74億元の補助を受けたおかげであり、その分を差し引くと約7億元の赤字になる。

　なお、Sinopec Corp.は、昨年同期には112％の増益となっていた。今年に入ってから収益能力が減退したことについて、同公司は、製油部門の赤字が深刻化したため、公司全体の業績低下を招いたことが原因であるとしている。

　国内の石油化学産業に赤字が広がる中、政府はさらに、4月1日から、シノペックとペトロチャイナの2大石油大手の原油精製による赤字に対して月毎に補助金を交付するとともに、第2四半期には石油製品の輸入にかかる付加価値税の還付措置を取っている。

　業界筋は、優遇措置の適用は2大公司の製油部門が赤字から脱却する上で有効と見ている。また、これより先、シノペックは原油輸入にかかる付加価値税の還付措置（17％の付加価値税を納税後にその納税額の75％を還付）を申請していたが、業界関係者の試算によると、こうした優遇措置が下半期から適用された場合、シノペックの昨年の年間原油精製量1.13億トンの半分として計算すると、同社は350億元近くの還付措置を受けることになる。

　（北京商報 4月28日）