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【石油・天然ガス】

台湾中油が中国海洋石油との台湾海峡合弁探査事業再開を希望 (08/05/08)
2008/5/9
中国【石油・天然ガス】

 英国フィナンシャルタイムズの報道によると、台湾の国営石油会社である台湾中油(CPC・旧中国石油公司)は昨日、中国海洋石油(CNOOC)との台湾海峡合弁石油探査事業を速やかに再開したいと表明した。

 同事業は、中国共産党と台湾の民主政府との間の緊張関係により、これまで数年間にわたって中断されていた。両社は2005年、台湾海峡南部の盆地で試掘を行なったが、石油は発見できなかった。その後、中台の政治関係悪化により、中台いずれの政府も2回目の試掘を承認しなかったのである。

 CPC筋は、同社の潘文炎会長が先月、中国でCNOOC上層部と会談して、合弁契約に基づき試掘を再開したいとの希望を伝えたことを明らかにした。なお、合弁契約は今年末に満期になる。

 CPCは、「状況はすでに変化した。我々はすでに決定を下している。試掘を進めるのは早ければ早いほど良い」としているが、一方、CNOOCは提携を継続するかどうか未だ決定しておらず、CPCはCNOOCとの商談を進める必要があるとしている。

 CPCの幹部は、「この探査事業は以前にも増して重要になっている。なぜなら、国際原油価格が最高値を次々と記録し、絶えず上昇を続けているからだ。しかし、油田は台湾海峡の中間線にあるため、中国側はセンシティブな問題だと見ている」と指摘する。

 CPCの潘文炎会長がCNOOCとの商談を再開した少し前、3月の台湾の総統選挙で国民党が大勝した。民進党政権に比べ、国民党の両岸関係に対する見方はより実務的である。CPCの計画は北京と台北の間の政治的な緊張緩和を反映したものである。

 (金融界 5月8日)