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中国
【石油・天然ガス】

CNPCとベネズエラ国営石油公社が合弁でオリノコJunin 4鉱区開発と華南の新製油所建設 (08/05/13)
2008/5/13
中国【石油・天然ガス】

 10日のブルームバーグ通信によると、中国石油天然ガス集団(CNPC)とベネズエラ国営石油公社(PDVSA)は9日、2件の基本合意文書に調印した。同合意によると、双方は合弁会社を設け、ベネズエラのオリノコ石油ベルトにあるJunin 4鉱区で原油の採掘に当たるとともに、中国で新たに製油所を建設する。Junin 4鉱区で生産する原油をこの製油所に提供することになる。ベネズエラの政府系メディアによると、今回の契約額は20億ドルに上るとのこと。CNPCはすでに同鉱区で石油埋蔵量を確認している。年産2,000万トンが目標。

 中国南部に建設される新製油所は2013年に操業を開始する予定である。日産量40万バレルになり、同製油所が要するあらゆる原油を上記合弁会社が供給する。なお、同製油所は高硫黄分、低品質のオリノコ原油を使用することはない。

 なお、中国石油報の報道によると、オリノコJunin 4鉱区で原油採掘に当たる合弁会社の持ち株比率は、ベネズエラ側が60%、中国側が40%。一方、中国南部に製油所を建設する合弁会社は、中国側が60%、ベネズエラ側が40%になる。

 ベネズエラ中央大学政治経済学教授Pedro Benitezによると、今回の中国とベネズエラの協力は、短期的な利益関係ではなく、むしろ政治的意味を有する経済協力であり、双方は長期的な商業的パートナー関係の維持を目標としている。中国はかねてより全世界でエネルギー貿易のパートナーを模索している。一方、ベネズエラは中国への石油輸出を倍増させる見返りに、中国から40億ドルの開発基金を得ることが出来るのである。また、ベネズエラはエネルギー市場の多様化を進め、最大の顧客である米国に対する依存度を引き下げるよう努めてきた。チャベス大統領は2004年にアジアへの石油輸出を優先すると表明したが、それ以前には1日1.23万バレルに過ぎなかったベネズエラから中国への原油輸出は今や30万バレルに達している。

 (毎日経済新聞・中国石油報 5月13日)