日中石炭価格交渉に参加していた関係者によると、今年度の一般炭の対日輸出FOB価格（山東産を含まず）は、昨年の67.9ドルより93％高いトン当たり131.4ドルにほぼ確定した。金額では日本とオーストラリアの間で妥結した125ドルを上回ったものの、価格の伸びはオーストラリアの125％を下回った。

　今回確定した価格は中煤能源集団と神華集団が日本の石炭資源開発株式会社と合意したもの。

　なお、日中間の石炭価格交渉では、まだ鉄鋼用石炭価格の決着が付いていない。中国の鉄鋼用石炭の輸出量は比較的少なく、日本がオーストラリアと妥結した価格に基づき、品質に応じて微調整を加えるのが一般である。日豪間の鉄鋼用石炭価格は昨年より200％高いトン当たり約300ドルで合意が成立している。

　中国の対日石炭輸出は3,000〜4,000万トンであり、一方、オーストラリアの年間総輸出量は2億トン超。年間1.7億トンの石炭を輸入する日本にとっては、オーストラリアとの交渉が妥結すれば、その年のエネルギーが確保できたことになる。

　（中国煤炭資源網 5月21日）