中国科学院海洋研究所と山東省落花生研究所はバイオ軽油生産技術と新材料の共同研究を進めている。これは、海藻類を原料としてバイオ軽油を生産するもの。海洋研究所は目下、より安価な海藻を使用して同技術の経済性を高めようとしているところである。

　この研究事業がスタートしたのは2005年。2年間の努力の結果、化学法と脂肪酵素法によるバイオ軽油技術路線を確立した。この技術によって生産されるバイオ軽油の各種指標は現行の国家基準よりも優れており、ドイツのバイオ軽油基準のレベルに届いている。油分28％以上の海藻類と同62％以上の落花生新材料を獲得するとともに、海藻の油脂抽出について研究を進めて、多くの技術を蓄積し、海藻をエネルギーとして利用する上で大きな進展を遂げた。

　但し、この技術に要する海藻類の原料コストが高価になるため、海洋研究所は最適の海藻類の研究を徹底するとともに、モデル基地を建設して、産業化を進める上での経済性向上を図っている。

　一方、山東省落花生研究所は技術の産業化の推進を担当している。同研究所によると、この技術は、中間試験も完了し、すでに北京、上海、武漢、長沙など9社へ移転しており、産業化を実現しているとのこと。

　（中国石油新聞中心 6月5日）