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【電力】

浙江省 今夏300万kWの電力不足に (08/06/06)
2008/6/9
中国【電力】

 様々な要因が複合して、浙江省の今年夏季の電力供給は深刻な状況になり、電力不足は最大300万kW超になる公算が大きい。時間帯的、季節的、地域的な電力供給の逼迫が、遠からず発生することになる。

 浙江省がこの夏、深刻な電力不足に見舞われる原因として、夏季の異常高温による電力需要の増加が挙げられる。また、一部電力網からの送電や西部からのガス供給が不足するため、出力は最大でもわずか2,340〜2,520万kWにしかならない。一方、石炭価格が高騰して、地方発電所はピーク発電に著しく消極的になっている。さらに、電力網の建設の停滞による基礎建設事業の稼働の遅れなどもある。

 そうしたところから、浙江省の今年夏のピークにおける最大電力不足が200万kW以上になることは確実であるが、もし異常高温が長く続き、雨が少なく、空調用の電力負荷が大幅に上昇した場合、また、上海など周辺地区の電力が逼迫した場合、或いは四川地震により四川省や三峡ダムの電力が減少した場合などが重なると、浙江電力網の電力不足は300万kWを超える。

 特に、舟山、台州玉環、温州楽清等の地方では局地的な電力不足に起因する停電も発生するだろう。また、寧波余姚慈溪、杭州東部地区の電力需給バランスは、天然ガスの供給とガス発電ユニットの運転状況によっても左右されることになる。

 (浙江在線 6月6日)