発電用石炭需要を賄うため、広東省の今年の石炭移入量は前年比8.9％増の1億3,500万トンに達する見通しである。広東省経済貿易委員会能源処の莫建斌処長が明らかにした。

　莫処長によると、今年の広東省の電力使用量の伸びは12％前後になる見込みであり、石炭需要は昨年に比べ大幅に増加する。広東省は2007年以降石炭の生産を停止しており、全ての石炭は他の省からの移入や海外からの輸入に依存している。そのため、調達や輸送に対する圧力は極めて大きなものとなっている。

　広東の主な石炭供給元は神華、中煤、同煤及び内蒙古伊泰集団。石炭輸送のうち海運が総移入量の79.3％を占める。広東省は目下、中海、中遠の2社と協力して広東向け輸送力の拡大を図るとともに、省内の主要電力企業が自ら輸送力を持つよう奨励している。

　広東省は夏季の電力使用のピークに対応するため、石炭移入量の拡大に全力を挙げている。「6〜8月は発電用石炭2,000万トンを調達し、主力石炭火力発電所の備蓄を現在の420万トンから7月末には460万トン、18日分に引き上げる」と莫建斌処長は言う。

　（中国西部煤炭網 6月19日）