1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

南アフリカのサソル社が神華との合弁石炭液化事業の経営権を要求 (08/0623)
2008/6/23
中国【石炭】

 南アフリカのサソル社と中国の石炭大手企業である神華集団は陝西省と寧夏回族自治区における大型石炭間接液化合弁事業を計画しており、目下、事業化可能性調査(FS)を進めているが、サソル社が同合弁事業の経営権を求めたことで紛糾が生じ、同事業には暗雲が立ち込めてきた。

 サソル社は、Fischer-Tropsch法による独自の石炭間接液化技術と50年の経験を有する南アフリカの企業。2004年から石炭生産大国である中国に目を付け、同年6月、中国の国家発展改革委員会(NDRC)が音頭を取って、中国側合同ワーキングチームとサソル社が陝西省と寧夏回族自治区における2件の石炭液化事業に関する基本合意文書に調印した。

 サソル社と神華集団は2005年からFSを開始し、2006年にはサソル社が中国現地法人を設け、サソルと神華がそれぞれ1.5億ドルずつ出資して、陝西省と寧夏自治区に日量8万バレルの石炭液化工場を建設することで合意した。2件の事業におけるサソルと神華の持ち株比率は50:50である。

 先日、この2件のプロジェクトが2015年に完成し、2016年に操業を開始することが発表された。しかし、ここに至って、両社の経営権をめぐる紛糾が表面化した。サソル社が51%の株式、すなわち経営権を掌握することを求めたのである。これに対し、神華集団も今のところ譲歩するつもりはない。かくしてプロジェクトの進展にとっては不都合な状況が出てきた。

 神華集団はサソル社との石炭間接液化事業と並行して、独自の知的財産権を有する直接液化技術による石炭液化プロジェクトを内蒙古のオルドスで展開しており、間もなく操業を開始する予定である。

 神華としては独自技術による石炭直接液化プロジェクトに賭けてはいるが、直接液化は使用する炭種の要件が相対的に厳しく、一方、間接液化の場合はその要件が緩いため、神華にとっては、戦略上の見地からすれば、間接液化を進めることも必須である。

 神華は目下、9月18日の操業開始に向けてオルドスの石炭直接液化事業に主力を投入しつつ、サソルとの合弁事業も着実に推進しているが、サソル社が最終的に経営権を得られない場合、2件の間接液化プロジェクトは流産することになるのか大きな懸念が残されている。

 (華夏時報 6月23日)