1. HOME
  2. 中国 【省エネ・環境】

中国
【省エネ・環境】

胡錦濤主席が洞爺湖サミットで気候変動問題に関する中国の原則的立場を説明 (08/07/09)
2008/7/10
中国【省エネ・環境】

 胡錦濤国家主席は9日、洞爺湖サミットMEM(G8と中国、インドなど新興8カ国が参加する温室効果ガス主要排出国会議)首脳会合において気候変動問題をめぐる中国の原則的立場と各種措置について説明した。以下、胡錦濤主席の発言要旨。

 中国は気候変動の不利な影響を深刻に受ける国の1つである。中国の排出問題については次の点に留意すべきである。第1に、中国は発展途上国であり、工業化、現代化の過程にある。都市と農村、地域間の経済成長はアンバランスであり、生活水準は低い。中国にとっては経済成長と生活の改善が当面の主要任務である。第2に、中国の1人当たり排出量は小さく、1人当たり累積排出量になるとさらに小さくなる。しかも、排出量の大部分は国民の基本的生活を確保するための排出である。第3に、国際分業の変化と製造業の中国への移転によって、中国が受け入れる国際間の排出移転の圧力はますます大きくなっている。

 中国政府は気候変動問題を高度に重視し、生態文明建設を戦略任務に位置づけている。省資源と環境保護を基本国策として堅持しなければならない。中国は省エネ・省資源型、環境保護型の産業構造、成長パターン並びに消費モデルの構築に努めている。そして、経済社会発展計画と持続可能な発展戦略を結びつけて、「気候変動対応国家方案」を制定した。国家気候変動対応指導小組を設けて、一連の法規を制定し、一連の対応措置を講じている。

 中国は省エネ・排出削減を気候変動対応の切り口として、省エネ、エネルギー構造の高度化、エネルギー利用効率の向上、植林など様々な措置を取って、顕著な成果を収めている。中国は、2010には単位GDP当たりのエネルギー消費を2005年比で20%引き下げ、主要汚染物排出量を10%削減し、緑被率を2005年の18.2%から20%に引き上げることを目標として、断固たる決心で目標達成に当たっている。

 中国は農業、自然生態システム、水資源等の分野でも気候変動への対応能力を常に強化し、天災の防止、減少に努めている。中国は「国連気候変動枠組条約」や「京都議定書」の要請に基づき、共同だが差異のある責任の原則を堅持しつつ、「バリ島ロードマップ」交渉を推進、実施して、気候変動をめぐる国際協力に一層大きな貢献を果たす。世界の協調的な開発、クリーン開発、持続可能な開発を実現するため、中国は国際社会とともに弛まぬ努力を続けるよう希望する。

 (新華社 7月9日)