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【エネルギー全般・政治経済】

深セン・広州・恵州を国家石油備蓄基地に…広東省省情研究センターが提言 (08/07/22)
2008/7/23
中国【エネルギー全般・政治経済】

 広東省省情研究センターは21日、広東省の石油化学産業の飛躍的発展、石油製品供給を安定させる中長期的対策、中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工集団(SINOPEC)、BP等の大企業や民営企業による石油製品末端販売体系の建設に対する支援、石油先物市場の設立等の構想を打ち出すとともに、広州、深セン、恵州が第2期、第3期の国家石油備蓄基地建設計画の指定を受けるよう働きかけることを提言した。

 同センターの専門家によると、石油製品生産能力の向上、石油製品生産構造の高度化、4大石油生産企業及び輸入企業との全方位的協力、地方課税措置や関係価格の調整等はいずれも当面の石油製品逼迫を緩和する緊急措置に当たるが、より長期的には、広東省自身の石油化学産業開発を加速するとともに、石油備蓄や石油運輸体系を建設することこそが、石油製品逼迫を緩和する対策となる。

 省情研究センターは具体的には、次のような提言をしている。

 第1に、広東省は石油化学産業の強大化を図り、広東を世界的な石油加工基地にしなければならない。第11次5ヵ年規画期には沿海部の石油化学産業ベルトにおける関連事業の建設に取り組み、製油、エチレンから精密化学に到る石油高度加工産業の開発を加速する。

 第2に、石油備蓄と石油輸送体系の建設を進め、広州、深セン、恵州が第2期、第3期の国家石油備蓄基地建設計画の指定を受けるよう努力する。広東省の関係部局は備蓄基地の計画、立地、測量、設計など事前準備作業を進めなければならない。また、石油製品商業備蓄管理を強化し、都市建設や新たな供給ネットワークと結びつけて重点タンクエリアの建設を加速し、商業備蓄の規模を拡大する。商業備蓄タンクエリアに依拠して省級石油備蓄を試験的に実施する。珠江デルタ地区の石油パイプライン輸送計画を起案し、石油製品輸送能力を大幅に向上させる。

 第3に、末端石油市場の速やかな開放を進め、開放的で秩序ある市場構造を形成する。中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工集団(SINOPEC)、BP等の大企業や民営企業が広東省に石油製品末端販売体系や地域的な石油産業一体化体系を建設することを支援し、十分な競争が展開され秩序立った管理が行なわれる末端石油製品市場体系を徐々に形成する。華南の石油先物市場、卸売市場など石油市場体系の整備を支援する。香港金融界との協力を強化し、国の関係部門が広東に石油先物市場を設立するよう積極的に働きかける。

 (深セン商報 7月22日)