1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

原油高で新エネルギー台頭の時代に (08/07/22)
2008/7/23
中国【新エネルギー】

 原油高に押される形で新エネルギー産業が発展のチャンスを迎えている。

 この数年、世界的に石炭化学工業への投資がブームになっているが、それには石油価格の高騰が極めて大きな推進力になっている。関係筋の試算によると、石炭液化技術による液化油やエタノール生産のコストは、1バレル60ドル以下に抑えることも可能である。換言すれば、原油価格が1バレル60ドルを超える場合、石炭化学工業事業は採算が取れる。さらに原油価格が100ドル以上の水準を維持する場合、石炭液化等の化学事業は大きな配当を期待できる。

 また、エタノールガソリンについても、本来経済的でなかったものが、原油高によって極めて経済的なものになった。例えば、米国ではコストが高いため敬遠されていたエタノールガソリンも、石油価格が100ドルを超えてから、情勢は一変した。近年、トウモロコシや大豆の価格は驚くべき高騰を示してはいるが、原油価格の高騰には追いついておらず、トウモロコシ由来のエタノールは十分な商品価値のあるものに変貌した。専門家が世界的な食糧価格高騰を米国のトウモロコシ由来エタノール産業の発展のせいにするのも故なしとしないのである。

 当然ながら石油価格の上昇は他の代替エネルギーにとっても開発の誘因になる。新たな代替エネルギーはすでに原油高に刺激される形で極めて大きな広がりを示している。

 (中国石油報 7月22日)