中石化潤滑油分公司の改造プロジェクトは順調に進展しており、55基の石油タンクと18基の添加剤タンクがすでに完成した。年産35万トンの潤滑油生産拠点が間もなく誕生する。

　今回の改造は、ますます増大する華東地区の潤滑油需要に対応するため、高橋石化の年産30万トンに上る水素添加基油を原料として、高規格潤滑油を生産するのが目的。国内最大かつ最先端の高規格潤滑油生産拠点が完成すると、「長城」ブランド潤滑油の競争力はより一層強化される。

　なお、このプロジェクトの施工に当たっては、高橋石化と上海石油から強力な支援を得ている。

　中国の潤滑油市場は早い時期から対外開放が進められている。潤滑油は技術的障壁が低いものの、国産品は営業や中核技術の面で格差があり、ハイエンド市場に参入することはこれまで難しかった。現在、シェル、モービル等の海外勢は中国で30余りの工場を設け、年間生産能力は100万トン余りに及ぶ。海外ブランドの潤滑油はハイエンド市場の80％のシェアを占めている。

　CNPCや中国石化(SINOPEC)は、目下輸入品に依存しているハイエンド潤滑油市場の獲得を目指しており、水素添加基油プロジェクトもその一環となる。

(中国石化報 8月29日)