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【石油・天然ガス】

原油価格下落で「石油暴利税」が減額 ペトロチャイナに1ヶ月で6億ドルの利益 (08/08/13)
2008/8/14
中国【石油・天然ガス】

 7月11日に米国原油価格は1バレル147ドルの過去最高に達してから一転して下落に向かい、8月11日には114.45ドルとなった。1ヵ月で1バレル30ドルの下落になる。「暴利税」の異名のある中国の石油特別収益金は国際原油価格が1バレル60ドルを超えると40%課税される。国信証券のアナリスト厳●娜の試算によると、7月11日から8月11日の間に中国石油天然ガス股フェン公司(PetroChina)の原油に課せられる特別収益金は1バレル当たり8ドル下がったことになる。2008年のPetroChinaの通年の石油・天然ガス生産量は9.64億boe(石油換算バレル)に上る見込みであり、月平均では0.8億boeになるところから、PetroChinaが納付すべき特別収益金は約6.4億ドル減少したと見られる。

 今回の国際石油価格の下落は、製油による巨額の赤字が緩和される中国石油化工(SINOPEC)への影響はもとより大きいが、自前の原油の比率が90%を占めるPetroChinaに及ぼす影響はむしろ上述の特別収益金の減額という形で現れる。

 東北証券のアナリスト王晶は、国際原油価格の下落はPetroChinaの業績を好転させるが、業績の伸び幅は最終的には今回の原油価格下落の持続期間と下落幅によって決まり、業績予想も国際原油価格の動向が明らかになるまでは何とも言えないとしている。但し、王晶は、国際原油価格の下落により政府が石油製品の再値上げを先送りにする公算が大きくなり、このことは特別収益金減額によるPetroChinaの業績好転を相殺することになると指摘している。

(中国資本証券網 8月13日)

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