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【石油・天然ガス】

CNPCとロシア民間石油最大手のルクオイルが提携 (07/09/11)
2007/11/22
中国【石油・天然ガス】

中国石油天然ガス集団(CNPC)は10日、ロシア民間石油最大手のルクオイルと戦略提携合意に達したと発表した。CNPCにとってはガスプロムとの戦略提携に次ぐ2番目の緊密な提携になる。

 9月8日、CNPCの蒋潔敏総経理とルクオイルのアレクペーロフ社長が北京で合意文書に調印した。合意によると、両社は石油・天然ガスの開発と精製分野における協力を拡大し、石油・天然ガス関連の将来の計画だけでなく、現在進行中の協力についても拡大し、さらに第三国における石油製品の生産も計画する。また、中国に石油・天然ガスを供給することや中国で精製を行う可能性についても討議することになる。

 今回の合意を実現するため、両社は2週間以内に協調委員会とその下に作業チームを設け、具体的な問題の解決に当たることになる。同委員会は毎年少なくとも2回の会議を開き、総合計画の策定や個別事業の計画立案を行う。

 両社はすでに2006年から石油・天然ガス分野における協力を進めており、カザフスタンではクムコル油田と北ブザチ油田の2件のプロジェクトを共同で実施している。クムコル油田では2006年に石油340万トンと天然ガス1.19億m3を採掘した。北ブザチ事業の2006年の石油採掘量は130万トンであった。CNPCは北ブザチ事業の株式の50%を有し、ルクオイルは25%有している。また、昨年8月、両社がそれぞれ20%の株式を握る石油・天然ガス探鉱のコンソーシアムであるアラル海ファンドは、アラル海付近におけるウズベキスタンの2件の石油・天然ガス重要事業を獲得した。今年6月、ルクオイルのカザフスタン業務担当Boris Zilbermintsは、ルクオイルとCNPCが共有するカザフスタンのZao Turgai Petroleum社が来年から中国に原油を提供することを明らかにした。

 専門家によると、中国がこれまでロシアとの間で調印したエネルギー合意の大部分は紆余曲折をたどっており、またロシアが欧州などの諸国と調印したエネルギー合意にも不確実性が付きまとっているので、CNPCとルクオイルの今回の戦略提携も進展が期待できるのかどうか、なお予断を許さない。

 今年8月までのロシアの石油並びにガスコンデンセート生産量3.2695億トンのうち、ルクオイルは6,120.4万トン、約5分の1を占め、天然ガス393.11億m3のうち、90.51億m3を占めた。より一層緊密なパートナーシップをルクオイルと結ぶことが出来れば、CNPCはもっと多くの石油・天然ガス輸入先を獲得することになる。また、ルクオイルはクレムリンとの関係も良好であり、ロシアの対外エネルギー発展戦略と海外市場参入の牽引役になっており、国外市場への参入に当たってはロシアの政府の支援を得られるため、CNPCとルクオイルの戦略的パートナーシップは、CNPCがカザフスタン、ウズベキスタン等の中央アジア諸国に対してエネルギー戦略を展開する上でも大きな助けとなる。

 (第一財経日報 9月11日)