10月28日に調印された石油・天然ガス分野の協力に関する中露間の合意が、ロシアの企業や専門家からの厳しい批判にさらされている。

　両国の合意によると、中国輸出入銀行がガスプロム銀行へ6億ドル融資することになるが、ロシアの石油・天然ガス設備メーカーの団体は、同協定に反対している。ロシアの設備メーカーは、この融資はロシアが中国から探鉱設備を購入するために借り入れるものであると見ており、その結果、ロシアの関連メーカーは人員削減と成長計画の収縮を余儀なくされることになると指摘している。また、中国政府は自国の探鉱設備メーカーを高度に支援しており、中国のそのようなやり方が成功すれば、ロシアの探鉱設備メーカーは中央アジアの市場から追い出されると警鐘を鳴らしている。

　一方、ロシア連邦中央銀行の元副総裁アレクサチェンコ氏によると、中国側の融資条件は極めて優遇度の高いものであり、利率の低い長期の融資は主に石油供給により償還されるが、これは中国側がロシアに仕掛けた甘い罠であり、ロシアが中国の労働者や設備を導入するように仕向けるためであると指摘し、さらに、最終的にはロスネフチを中国市場に過度に依存させた上で、中国側の要求する価格での石油供給を余儀なくさせるものであると警告した。

　（人民網 11月3日）