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【エネルギー全般・政治経済】

江蘇省、今年から来年に3,000億元の政府主導事業をスタート 来年末までに民間投資1.2兆元の波及効果 (08/11/13)
2008/11/14
中国【エネルギー全般・政治経済】

 江蘇省は、3,000億元規模に上る政府主導事業を速やかに開始するよう決定した。投資、消費の拡大と民生改善に重点を置く。今年は省クラス財政から100億元の誘導資金を追加支出し、主に重要インフラ施設、民生改善、社会事業ならびに企業の成長支援に当てる。

 今年第1〜第3四半期の江蘇省のGDP成長率は13.1%に上ったが、国際経済環境の急激な変化を受けて、江蘇省経済も一定の矛盾と困難に直面している。工業経済の伸び率の減速、内需、外需の軟調が続き、企業経営はますます困難になっている。財政収入の伸び率も低下を続けている。

 このため、江蘇省は内需拡大、経済成長促進のための10項目の緊急措置を打ち出した。主なポイントは、第1に省クラス財政投入の拡大、第2に一連の重要プロジェクトの加速と政府の投資誘導作用の発揮、第3に民間投資の誘導と促進。

 江蘇省は公共投資拡大の面で民生事業を重要な事業と位置づけている。都市低所得層の居住条件の改善を進め、3年間で3.6万戸の廉価賃貸住宅を建設する。2010年までに経済適用住宅15万戸を完成し、今年は5万戸以上増やす。また、農村民生事業と農村インフラ施設の建設を加速する。来年は農村道路6,000kmを新規建設し、2010年には農村1,200万人の飲料水の安全問題を解決する。さらに、高効率農業の発展に力を入れ、人材、健康、サービス、文化、環境、貧困脱却の6項目にわたる農村実務プロジェクトを加速する。

 インフラ建設は政府誘導事業の重点であり、来年にかけて2,000億元の予算を、鉄道、港湾、空港やエネルギー等のインフラ建設に当てる。具体的には、北京・上海高速鉄道、上海・南京インターシティ鉄道、南京鉄道ハブ等の建設、高速道路網の完備、泰州長江大橋、崇明・啓東長江大橋、南京長江四橋の完成、港湾と水路の拡張、連雲港等の港湾建設、南京禄口空港第2期工事の着工、淮安空港の建設、蘇南空港の拡張と改造など。

 また、江蘇省は、経営難に陥った企業が難関を乗り切るよう支援を進めるため、省クラス財政から20億元を支出し、前途有望な企業の発展を支援する。同時に、「双百プロジェクト」を実施し、100件の重要自主革新産業化プロジェクトの建設と自主的知財権を備える大規模企業100社の育成を重点的に進める。

 さらに、「増収によって消費を促進し、消費によって内需を拡大する」ため、江蘇省は、市民の収入、特に農民と都市の低所得層の収入を高めるため様々な措置を取る。

 (人民網 11月13日)