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【石炭】

石炭価格下落で次々と減産計画を打ち出す石炭生産省 (08/11/28)
2008/11/28
中国【石炭】

 今年第3四半期に入って以来、各地で石炭取引価格の下落が続く中、石炭生産省は次々と減産計画を打ち出して需給関係を調節しようとしている。

 例えば、河南省は時代遅れの石炭生産能力4,000万トンの淘汰を実施することで、安全操業の強化とともに需給関係の調節を図る。2008年の河南省の石炭生産能力は2.247億トンに上るが、2009年の原炭計画生産量は1.8億トンで、22%の減産が計画されている。但し、大幅減産によって局地的な石炭供給の逼迫がもたらされる可能性もある。河南省は来年500万kWの発電設備が運転を開始する予定であり、省の発電能力は2009年に5,000万kW、さらに2010年には6,000万kWに上り、それに伴って石炭消費量も増加することは間違いない。

 山西省もまた、具体的な数字は未定であるが、近々河南省と同様の措置を取ることになる。山西省煤炭工業管理局はこれまでも石炭企業に対し、需要に応じた生産を行って調整を図るよう求めており、省政府は企業の調整に対する指導をより一層強化する。2008年上半期は石炭需要が旺盛であり、8月から9月になっても石炭企業はなお増産を計画していたが、11月、12月の生産量低下は不可避である。

 業界筋によると、2008年第3四半期に入って以来、鉄鋼用、発電用、化学肥料用の石炭消費量はいずれも著しい減少を示している。11月下旬には、発電用石炭価格は平均100元/t下落した。

 そのため発電用石炭の契約状況も例年とは様相が一変している。これまで石炭企業が値上げを要求するのに対し発電企業が抵抗するというパターンであったのが、今年は石炭企業が値上げしないにも関わらず、発電企業は市場価格の方が一層安くなるのではないかと見て、石炭企業の提示価格を受け入れようとはしない。発電用石炭の商談会は11月16日に終了したものの、交渉はなお継続中で、価格は未だ決まっていない。

 (第一財経日報 11月28日)