安全生産監督管理総局の発表によると、今年1〜10月の石炭生産量は22.16億トン、前年同期比12.7％増となった。うち国有重点炭鉱は52％、郷鎮炭鉱は29％、国有地方炭鉱は23％を占めた。

　しかし、下流産業の10月の生産量は軒並みマイナス成長となり、火力発電の伸び率は−5.3％、銑鉄−16.8％、粗鋼−17％、鋼材−12.4％、化学肥料−9.9％、コークス−21％。セメントの伸び率は1.1％に止まった。

　鉄道の石炭輸送量は着実に増加したが、港湾の石炭輸送量は低下が続いている。10月の鉄道輸送量は前年同月比15.20％増となったが、港湾輸送量は1.97％増に止まり、伸び率は前月に比べ2.5ポイント下がった。うち国内向けは8.7％増となったが、海外向けは50.25％の減少となった。

　石炭在庫は大幅な増加が続いている。重点港湾の在庫は、合理的水準が11日分であるのに対し、10月末には18.4日分に増え、秦皇島の在庫は、9日分の合理的水準を大幅に上回る15.39日分にまで増えている。一方、発電所の石炭在庫は、9月末に比べ6.43日分多い25.39日分に上っている。

　秦皇島の石炭価格は大幅に下落した。11月に、一般炭価格は230〜270元/t、コークス用原料炭価格は20〜50元/t、無煙炭価格は10〜20元/t下落した。

　石炭輸出は、第2回輸出枠の割当があり、輸出量がやや回復して、純輸入量は減少した。10月の石炭輸出は256万トンで、前年同期比では51％の減少となったが、前月比では49万トン、24％の増加となった。10月の石炭純輸入は前月より70万トン少ない93万トン。

　（招商証券 12月2日）