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中国
【石油・天然ガス】

ペトロチャイナ 2010年から遼寧省石油化学企業7社の燃料を天然ガスに全面転換 (08/12/24)
2008/12/26
中国【石油・天然ガス】

中国石油天然ガス股フェン公司(PetroChina)は23日、傘下の華北天然気販売公司が12月17日に遼寧省の石油化学企業7社と天然ガス売買で基本合意したと発表した。華北天然気販売公司と合意文書に調印した石油化学企業は大連石化、西太平洋石化、撫順石化、遼陽石化、錦州石化、錦西石化並びに遼河石化の7社。華北天然気販売公司は2010年より秦皇島−瀋陽ガスパイプラインと大連LNG事業から遼寧省へ天然ガスを供給することになる。今回の合意では、各社の天然ガス購入量や供給方式についても確定したとのこと。

 これら石油化学企業は2010年以降、全面的に天然ガスを燃料として使用することになる。PetroChinaによると、東北地区は中国の重工業拠点であり、特に遼寧省においてPetroChinaは前述の大型地域石油化学企業7社も含めて多数の企業を有しており、天然ガス市場の見通しは大きい。石油化学企業のガス利用事業は多く、比較的大規模で安定したガス需要が見込まれ、華北天然気販売公司にとっては重要な顧客になる。

 なお、今回の合意は、下流のガス市場開拓によって上流の開発を推進しようとするPetroChinaの戦略の一環であるとともに、同社が省エネ、環境保護の見地から進めている石油から天然ガスへの転換策の本格化を意味している。燃料を石油から天然ガスに転換することは、環境保護やコスト節減などメリットが大きい。天然ガス燃焼過程では二酸化硫黄は発生せず、重油に比べると窒素酸化物の排出は40%、二酸化炭素は20%少なくなる。収益性も高い。PetroChinaによると、今回合意文書に調印した石油化学企業7社は天然ガスを生産用燃料として使用することで、省エネ・排出削減・環境保護のモデル企業となり、本業の競争能力を全面的に高めることになる。

 (中国証券報 12月24日)