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【石油・天然ガス】

広州市の天然ガス価格改定案が発表 今月22日に公聴会 (09/01/08)
2009/1/9
中国【石油・天然ガス】

 広州市煤気公司による天然ガス価格改定案が発表された。22日に開催される天然ガス価格公聴会がこの改定案を討議することになる。

 改定案は次の3種類。

 甲案
 
 家庭用(学校、幼稚園含む)の都市ガス正規小売料金は1m3当たり3.5元、公共福祉用は3.75元、商工業用は4.85元、サウナ、クラブ等の特殊商業用は5.85元3、転売用は2.35元。高圧パイプライン網による直接供給の小売価格は2.21元/m3。

 乙案

 旧来の家庭用ユーザー(学校、幼稚園含む)は1m3当たり3.45元、2006年12月26日以降に新規加入した初期費用無料の家庭用ユーザーは3.65元、公共福祉用は3.7元、商工業用は4.85元/、サウナ、クラブ等の特殊商業用は5.85元、転売用は2.35元。高圧パイプライン網による直接供給の小売価格は2.21元/m3。

 丙案

 容量と計量による二重料金制を適用する。容量料金は、高圧ユーザーが1m3当たり0.24元、中圧ユーザーが0.82元、2006年12月26日以降に新規加入した初期費用無料の中圧ユーザーは1.12元。計量料金は、家庭用(学校、幼稚園含む)が1m3当たり2.63元、公共福祉用2.88元、商工業用4.035元、サウナ、クラブ等の特殊商業用5.03元、転売用2.11元、高圧パイプライン網による直接供給の小売価格は1.97元/m3。各ユーザーが最終的に支払う料金は、容量料金に計量料金を加算したものになる。具体的には、家庭用の場合、旧来のユーザーの最終的な料金は、0.82+2.63=3.45元/m3、新規ユーザーは1.12+2.63=3.75元/m3になる。

 甲案の場合、旧来のユーザーと新規ユーザーを区分せず、3.5元/m3の小売正規料金を一律に適用することになる。なお、現在の試行料金は3.45元/m3であり、1.45%の値上げになる。乙案と丙案では、旧来のユーザーと新規ユーザーを区分し、2006年12月26日以前に初期費用を支払って加入した旧ユーザーには3.45元/m3という現行料金をそのまま適用するが、新規ユーザーの料金は、乙案では3.65元/m3、丙案では3.75元/m3になる。丙案では、広州煤気公司の建設投資コストと日常の操業コストの区分に基づいて容量料金と計量料金の二重料金制を採用し、計算は複雑なものになる。

 なお、広州市物価局の邱億通副局長によると、物価局はよりシンプルな甲案採用に傾きつつある。

 また、今回の改定案では、低所得家庭、旧紅軍兵士、革命殉職者遺族及び傷痍軍人の4種類のユーザーに対し、毎月17m3以下の使用量については40%の優遇料金を適用し、それを超えた部分は通常料金を徴収することになる。

 市物価局によると、甲案に基づく料金改定案が実施された場合、広州市の3.5元/m3という家庭用都市ガス料金は、ガス供給源を同じくする珠江デルタの他の都市のうち深セン及び湛江と同等であるが、仏山の3.85元/m3に比べ低い水準になる。

 また、甲案が適用された場合、ガス料金値上げ後に家計支出が大幅に増えることはあり得ない。広州の1世帯当たりの天然ガス平均使用量を毎月17m3として計算すると、3人家族の場合、3.45元/m3の現行料金だと1人当たりの月々のガス料金は19.55元であるが、3.50元/m3に値上げされたとしても19.83元に止まり、支出は1人当たり毎月0.28元増えるに過ぎない。3人家族だと、1世帯の支出増は月0.84元、年間10.2元でしかない。

 (広州日報 1月8日)