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【石油・天然ガス】

CNPC、28基のガスタンクを建設して180億m3規模の天然ガス備蓄を計画 (07/09/25)
2007/11/22
中国【石油・天然ガス】

 中国石油企画総院油田ガス研究所の楊莉娜副所長は、9月20日のアジア太平洋液化天然ガス国際シンポジウムの席上、中国石油天然ガス(CNPC)は国家エネルギー安全保障の見地から天然ガス備蓄の研究に着手しており、ピーク調整施設の建設を準備していると明かした。

 楊莉娜副所長によると、CNPCは14ヵ所のガスタンクエリアと28基のガス貯蔵タンクを建設し、160〜180億m3(ガス総使用量の6%)のピーク調整用備蓄を形成するよう計画しているが、楊莉娜の見積もりでは中国の天然ガス市場への安全な供給を確保するには330〜455億m3の備蓄能力が必要になる。

 また、楊莉娜は中国のLNGの動向についても分析、中国のLNG消費量は急増し、2006年にLNG消費量は546億m3、一次エネルギー消費量の3%を占めたと指摘した。うち沿海11省・直轄市の消費量は合計155億m3、江蘇、広東、上海が上位3位となった。中国はすでに3ヵ所のLNG処理施設を完成させており、11件のLNG受入プロジェクトのうち4件が実施されている。しかし、現在稼働中のLNG受入基地は市場の需要を賄うことが中心であり、備蓄量は極めて少ない。

 楊莉娜の推計によると、中国の天然ガス不足量は2010年に520〜600億m3、2015年には700〜800億m3に達する。不足を補うため、中国は2010年に陸上パイプラインによる天然ガス輸入を100〜150億m3、LNG輸入を370億m3とし、さらに2015年には陸上パイプラインによる輸入を300〜400億m3、LNG輸入を300〜500億m3に増やさなければならない。

 「長期的に見て、中国のLNG生産量は大幅に拡大するが、依然として需要の伸びには追い付けない……中国のLNGの供給逼迫は2015年まで緩和されることはない」と楊莉娜は述べた。

 (中国油気管道網 9月25日)