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【石油・天然ガス】

中国製油産業は統廃合の時代へ 大企業への吸収再編かさもなくば自滅かの選択を迫られる小型製油企業 (09/03/06)
2009/3/9
中国【石油・天然ガス】

 全人代に出席していた国家発展改革委員会副主任兼国家能源局長の張国宝氏は5日、小型製油所は将来的に市場からの退去を迫られるかそれとも大型製油企業に吸収合併されることになり、中国は製油産業の統廃合時代を迎えると表明した。

 息旺能源のアナリストである儲節旺氏によると、中国の製油所は約150ヶ所、うち約100ヶ所が中小製油所であり、製油能力数十万トン規模の小型製油所が真っ先に衝撃を受けることになる。100〜300万トン規模の地方製油所はSINOPEC、CNPC、CNOOCの三大石油大手に吸収合併される可能性が極めて高い。例えば、CNOOCは昨年から山東省の地方製油所の吸収合併を進めている。

 今年、時代遅れの小型製油所は2つの厳しい状況に直面する。1つは、中国国内の製油能力の大幅な拡大である。国家能源局はすでに1,000万トン級の製油所を全国に配置する計画を立てている。もう1つは、国内の石油製品需要が低下し、需給関係に逆転が生じていることである。

 「今後2年間で5,000万トン余りの製油能力が完成して稼動を開始する。製油能力過剰の局面が続くだろう」とSINOPEC情報部の高級工程師・田春栄氏は述べている。新華社も昨日、原油と石油製品の在庫が拡大しているとのデータを発表した。1月の原油在庫は3,720万トンに上り、前年同期比33.5%増えた。

 張国宝国家能源局長は5日、石油特別収益金の最低課金基準を改訂する予定は当面ないと表明した。なお、2008年のSINOPECとCNPCの上納した石油特別収益金は1,100億元に上ると見られる。

 中信建設証券の石油化学産業アナリストである趙献兵氏は、特別収益金は石油価格が高い時は2大石油集団に影響を及ぼすが、国際石油価格が40ドル前後で低迷し当面上昇する可能性がない状況では、課金基準を改訂してもしなくても影響は極めて小さいと言う。

 (東方早報 3月6日)