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【エネルギー全般・政治経済】

中国 国務院常務会議、今後の経済対策を検討 (09/04/17)
2009/4/17
中国【エネルギー全般・政治経済】

 15日に開かれた国務院常務会議は、第1四半期の経済情勢を分析するとともに、今後の経済対策について検討した。

 同会議は、内需拡大と経済の着実かつ比較的急速な成長を促進する包括計画が基本的に成果を上げて、経済状況にポジティブな変化が生じ、情勢は予期していたよりも好転していると指摘したものの、次のような点については注視すべきであるとした。

 経済の反転上昇の基盤が堅実でなく、内外環境は依然厳しい。国際金融危機はなお広がりを示しており、中国経済への影響が深まっている。特に外需の縮小が続いており、輸出の減少幅は比較的大きい。一部業種では生産能力過剰を来たし、工業の伸びは回復力が欠け、収益低下が続いている。民間投資性向があまりにも低く、農業の安定成長や農民の増収はますます困難になっている。財政収入が減少し、雇用圧力が大きい。

 同会議は、積極財政政策と金融緩和政策を継続するとともに、危機に対応するための包括計画を実施すべきであると強調し、当面は以下に述べる対策に重点を置いて取り組まなければならないとした。

 (1) 投資拡大のための各種政策措置を実施する。前2回の景気対策で打ち出した事業投資建設を推進するとともに、3回目の中央政府追加投資政策を打ち出す。地方政府債の発行を適切に進め、企業債券の発行を拡大する。政府投資事業許認可目録を速やかに改訂し、民間投資奨励措置を打ち出す。中央投資事業建設に対する全過程での監督・検査を強化する。外資利用安定拡大政策の制定作業を進める。

 (2) 消費、特に住民消費の拡大に力を入れる。「家電下郷」政策を完備する。娯楽、旅行、情報などサービスの消費を拡大する。住宅、自動車等の消費を安定させる。

 (3) 貿易の安定化のためにあらゆる手立てを尽くす。輸出を制約する政策を整理する。発展基金や与信を活用して、ハイテク製品や労働集約型製品の輸出に対する支援を強化する。エネルギー、不足原材料、重要技術、先進設備の輸入を適度に拡大する。

 (4) 農業の安定成長を確保する。優遇措置を強化し、農業資材の供給と価格の安定を確保する。全国食糧増産計画を実施する。農産物市場に対するコントロールを強化する。農産物加工を支援する。

 (5) 重点産業の調整と振興を推進する。重点産業調整振興計画実施方案の策定に取り組む。新規の中央投資の中に「重点産業振興・技術改良専門基金」を設ける。企業の再編を奨励する政策措置を策定する。地方や企業の公開入札における不合理な国産品差別規定を撤廃する。自主革新やハイテク産業支援の関連政策を完備、施行し、新エネルギー、省エネ・環境保護、バイオ製薬、情報通信、現代的サービスなどの新たな成長材料を育成する。

 (6) 医療衛生システム、農民工の転職支援、貧困家庭の就業支援、大学卒業生の就職指導、社会保障システムの整備など、民生改善のための各種対策に取り組む。

 (7) 金融による経済発展支援対策を引き続き進める。市場の資金需給を調節し、融資の方向性を改善して、資金によって実体経済を支えるようにする。中小企業に対する融資を支援する。

 (8) 財政収入の増加と財政支出の節減に努める。

 (新華網 4月17日)