今年に入ってから、国際石炭価格の下落が続いており、石炭輸入市場は回復傾向を示している。

広州税関からの情報によると、第1四半期に広東通商口経由で輸入された石炭は420.8万トン、前年同期より8.3％増加した。一方、輸入額は2.4億ドルで、1.5％増に止まった。

　石炭輸入増加の主な原因は、価格がますます安くなったことにある。第1四半期における広東通商口の石炭平均輸入価格は1トン57.7ドルで、前年同期に比べ6.3％下落した。2008年下半期の平均価格に比べると41.9％もの大幅下落になる。輸入炭の価格は発熱量が同等の山西炭の広州港到着価格に比べトン当たり30〜50元安い。

　広東経由の主な石炭輸入先はベトナムとオーストラリア。中でもベトナムからの輸入は287.4万トンに上り、60.6％を占めた。

　広東粤電集団と広東煤炭輸送販売協会によると、輸入炭は短期的には国内石炭価格に圧力をもたらすが、国内炭の供給量が輸入炭をはるかに上回っているので、中長期的に見た場合には輸入炭の及ぼす影響は小さい。

　（広州日報 5月7日）