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【エネルギー全般・政治経済】

CNPC、8省・市におけるガス事業を崑崙燃気に統合 今後都市ガス市場進出に本腰 (09/05/20)
2009/5/20
中国【エネルギー全般・政治経済】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)は天然ガス下流市場への進出を強めている。

 中国石油天然ガス股フェン公司(PetroChina)は、その全額出資子会社である崑崙燃気有限公司が、親会社のCNPCの8省・市における都市ガス事業を買収したと発表した。

 今回、崑崙燃気に統合されたのは、中石油天然気管道燃気投資有限公司の株式の100%、中国華油集団傘下の地方ガス公司6社の経営権、長沙市●能車用燃気有限公司の35%の株式、湖南華油天然気輸配有限責任公司の43.55%の株式。買収価額は10.93億元。入札の形を取ったものの、応札したのは崑崙燃気のみであり、事実上、集団内部の事業再編になる。

 これまで、CNPCのガス事業は傘下の複数の企業が業務を展開する分散方式を取っていたが、その結果、事業の発展に遅れをもたらすことになった。CNPCの天然ガス生産量が中国全体の76%以上を占めているのに対し、同社の都市ガス市場におけるシェアはわずか5%。中国都市ガス市場は新奥燃気、華潤燃気等が握っている。都市ガス用の天然ガス小売価格は卸売価格の2〜3倍に上るが、CNPCはこうした巨額の中間利潤に与ることが出来ないのが現状である。

 そのため、PetroChinaは昨年、崑崙燃気を設けた。今回の統廃合により、CNPCは今後崑崙燃気を核として都市ガス事業を展開することになり、天然ガス市場戦略に全力を注ぐことになる。

 崑崙燃気はすでに広東、湖南、吉林、黒龍江などで事業展開を進めているが、今後もPetroChinaは各分公司のガス事業を徐々に崑崙燃気に移すよう計画している。

 (第一財経日報 2009年5月20日)

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