中国石油化工股フェン有限公司(Sinopec Corp.)は25日、同社取締役会が中国石化天然気有限公司の設立に同意したと発表した。

　今回設けられることになった中国石化天然気有限公司はSinopec Corp.の全額出資子会社になる。天然ガス専門公司の設立は同社が天然ガス事業を重視している現れであり、天然気有限公司は都市ガス、LNGなどSinopecの天然ガス中下流事業の土台になる公算である。

　Sinopecは2005年6月に天然気分公司を設けていたが、これは天然ガス事業の建設、営業、販売を担当し、主に山東天然ガスパイプライン網の運営管理や天然ガス販売、「川気東送」ガスパイプライン、楡済ガスパイプライン（楡林〜済南）の建設、運営及び沿線市場における天然ガス販売を手がけている。また、山東LNG事業の建設や市場開拓のため、長距離パイプライン網沿線の省・市と共同出資や提携の形で省級天然ガス公司を設けている。

　しかし、アナリストによると、事業の重複を避けるため、今回新たに設けられる天然気有限公司が天然気分公司の業務を引き継ぐ見通しである。

　Sinopecの「川気東送」プロジェクトは今年操業を開始する見込みであり、同社の天然ガス事業は大幅な増益が期待される。Sinopecの川東北エリアの元●ガス田でも大きな発見が見込まれており、今後のSinopecの天然ガス下流事業の基盤が固められることになろう。また、天然ガス価格改革により、価格の合理化が進むのは確実と見られており、Sinopecのガス事業収益は大いに期待できる。

　（中国証券報 5月27日）

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