俄新網（RUSNEWS.China)10月1日発によると、ロシアのジューコフ副首相は、ロシア国営石油会社ロスネフチが中国向け石油輸出価格に不満を表明していることを明らかにした。

　ジューコフによると、ロスネフチは中国向け価格よりも高い価格で欧州に石油を輸出することができ、現在の中国向け価格決定方法に不満を持っているため、今後は従来の価格で中国に輸出する意思はないとのこと。現在、ロシアは、中国と石油価格決定方式について交渉を進めており、中国向けの石油輸出でも欧州への輸出と同等の利益を出せるように図っているが、中国側は未だ同意していない。

　ジューコフは「石油パイプライン建設問題と長期石油売買契約問題、そしてパイプラインのルートについても、それを決めるのは石油価格決定方式の交渉次第だ」と強調、市場条件によって石油を供給するという中露覚書中の規定については、「つまりこれは、互恵的価格ということだ」と述べた。

　石油輸出価格については、現在の契約が満了するまでは、中露間の従来の価格が維持されることになる。中露の契約によると、ロスネフチは石油輸出の代金を、中国側が提供した融資の償還に当てる。

　ジューコフは、「同契約によるとロシア側は2010年末まで中国に2,900万トンの石油を提供しなければならない。現時点で履行されているのはそのうちの1,900万トンだ」と明かした。

　(俄新網 RUSNEWS.China 10月1日)