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中国
【エネルギー全般・政治経済】

シノペック、在露油田の増産を図るも提携相手の露企業が拒否 (09/06/18)
2009/6/19
中国【エネルギー全般・政治経済】

 中国石油化工集団(Sinopec)は同社傘下の中で最大の海外油田であるロシアのUdmurtneftの生産量を現在の12万バレル/日から16万バレル/日に拡大するよう計画しているが、パートナーであるロシアの国営石油会社ROSF.MMの拒否に遭っている。Sinopecの幹部が明らかにした。

 ROSF.MMが拒絶している理由について、Sinopecの海外業務に詳しい幹部は、開発コストが高すぎるか或いはロシアに地下資源温存の意向があるからと推察している。

 UdmurtneftはSinopecの海外生産量全体の3分の1を占め、昨年の生産量は16万バレル/日と見られる。

 前出の幹部によると、Sinopecは今年の海外石油生産量を10%増やすよう計画しているが、これは2008年の30%の伸び率に比べるとはるかに低い。Sinopecの海外資源の老朽化が進んでおり、しかも規模が小さいからである。Sinopecは2010年には20%増を計画しているが、この目標も実現は難しい。同幹部は、海外の石油生産量を引き上げることは極めて困難な仕事であり、特にSinopecには新たな埋蔵量を増やす術がないとしている。

 (参考)

 ●石油分野における最近の海外との提携

 2009年2月 ブラジルから中国へ総計10万バレル/日の原油供給で合意
 2009年4月 ESPOパイプライン(東シベリア−太平洋パイプライン)中国支線の敷設でロシアと合意文書調印
 2009年5月 クウェートと広東省に大型製油所を建設することで合意
 2009年6月 Sinopec、西アフリカと中東において事業展開しているAddax Petroleumを80億ドルで買収する意向表明

 (中国能源網 6月18日)