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中国
【エネルギー全般・政治経済】

中国 今年上期のGDP成長率7.1% 固定資産投資は33.5%増 (09/07/16)
2009/7/16
中国【エネルギー全般・政治経済】

中国国家統計局の李暁超報道官は16日、今年上半期の中国経済統計を発表した。

 【GDP】

 今年上半期のGDPは13兆9,862億元、前年同期比7.1%増になり、成長率は第1四半期に比べ1.0ポイント上昇した。第1四半期の成長率は6.1%、第2四半期は7.9%。

 産業別では、第一次産業が1兆2,025億元、3.8%増、第二次産業が7兆70億元、6.6%増、第三次産業が5兆7,767億元、8.3%増。

 【工業生産】

 工業生産は急速に回復し、減益幅が縮小した。上半期の一定規模以上の工業企業の付加価値生産額は前年同期比7.0%増になった(6月は10.7%増)が、伸び率は前年同期を9.3ポイント下回った。第1四半期の伸び率は5.1%、第2四半期は9.1%であった。うち重工業の伸び率は6.6%、軽工業は8.2%。39種類の業種のうち、36業種がプラス成長になった。地区別では、東部地区の伸び率が5.9%、中部地区6.8%、西部地区13.2%。

 1〜5月の一定規模以上の工業企業の収益は8,502億元、前年同期比22.9%減となったが、1〜2月に比べる減少幅は14.4ポイント縮小した。39の業種分類のうち19業種が減益となったが、利益が比較的急速に伸びた業種もあれば、赤字から黒字に転換した業種もある。食品製造業の収益は17.1%増、紡績・アパレル・製靴・製帽は16.6%増、鉄鋼・圧延加工業は1〜2月に8億元の赤字であったのが、1〜5月は26億元の黒字に転じ、非鉄金属精錬圧延加工業は1〜2月の19億元の赤字から96億元の黒字に転じた。

【固定資産投資】

 固定資産投資は急増し、投資構造は若干改善された。上半期の固定資産投資は9兆1,321億元、前年同期比33.5%増。伸び率は前年同期を7.2ポイント上回った。うち都市部固定資産投資は8,098億元、前年同期比33.6%増(6月は35.3%増)で、伸び率は前年同期に比べ6.8ポイント上昇した。農村固定資産投資は1兆3,223億元、伸び率は32.7%で、前年同期を9.5ポイント上回った。

 都市固定資産投資の中で、第一次産業投資は68.9%増、第二次産業投資29.0%、第三次産業投資は36.6%増。地区別では、東部地区の都市固定資産投資は26.7%増、中部地区は38.1%増、西部地区は42.1%増。

 インフラ投資は(電力は含まず)は57.4%増、うち鉄道輸送業の伸び率が126.5%に上り、道路輸送業が54.7%、水利・環境・公共施設管理業が54.5%、衛生・社会保障・社会福祉業が71.3%、文化・体育・娯楽業が57.1%に上った。

 【小売】

 上半期の社会消費品小売総額は5兆8,711億元、前年同期比15.0%増(6月15.0%増)、実質16.6%増で、伸び率は前年同期を3.7ポイント上回った。うち、都市部の消費品小売総額は3兆9,833億元、14.4%増、県以下の消費品小売総額は1兆8,878億元、16.4%増。業種別では、卸売・小売業の伸び率は14.7%、旅館・飲食業は18.1%。家具類小売額は前年同期比28.3%増、自動車類は18.1%増となった。

 【物価】

 消費者物価(CPI)は引き続き下落し,生産者物価の対前年同期比の下落幅は大きくなった。上半期のCPIは1.1%下落した(6月は前年同期比1.7%、前月比で0.5%下落)。うち都市部は1.3%,農村部は0.6%の下落になった。

 工業品出荷価格(PPI)は前年同期比5.9%下落した(6月は前年同月比7.8%下落)。原材料、燃料、動力買入価格は前年同期比8.7%下落した(6月は前年同月比11.2%下落)。

 大中都市70都市の不動産販売価格は前年同期比0.8%下落した(6月は前年同月比0.2%上昇した)。

【貿易】

 貿易額は大幅な減少が続き、貿易黒字はやや減少した。上半期の貿易総額は9,461億ドル、前年同期比23.5%減。輸出は5,215億ドル、21.8%減、輸入は4,246億ドル、25.4%減、貿易黒字は969億ドルで、前年同期より21億ドル減少した。

 【都市・農村住民の収入】

 都市・農村住民の収入は引き続き増加した。上半期の都市住民の1人当たり平均総収入は9,667元、1人当たり平均可処分収入は8,856元、前年同期比9.8%増、実質では11.2%増。農村住民の1人当たり現金収入は2,733元、8.1%増、実質8.1%増。

 【マネーサプライ】

 6月末時点の広義貨幣供給量(M2)残高は56兆9,000億元、前年同期比28.5%増で、伸び率は昨年末を10.6ポイント上回った。狭義貨幣供給量(M1)残高は19兆3,000億元、24.8%増で、伸び率は15.7ポイント上昇。市場貨幣流通量(M0)残高は3兆4,000億元、11.5%増、伸び率は1.2ポイント下がった。金融機関の人民元融資残高は37兆7,000億元で年初に比べ7兆4000億元、前年同期に比べ4兆9,000億元増加した。人民元貯蓄残高は56兆6,000億元、年初に比べ10兆元、前年同期に比べ5兆元増加した。

 李暁超報道官は、次のような分析を示した。

 今年に入ってから、国際金融危機に対応し経済の着実かつ比較的急速な発展を維持するための包括的な政策が実施に移され、国民経済は回復しつつある。しかし、中国経済は依然として多難であり、経済回復の基盤は強固でなく、回復態勢も安定していない。回復の構造も不均衡であり、回復過程には不確実、不安定要因が付きまとっている。政策の効果と持続性を高め、経済回復の勢いを強固にし、セキュリティや民生の改善を一層重視し、構造調整と自主革新を推進し、新たな成長材料を育成し、経済回復を質的に高めて、国民経済の安定的かつ比較的急速な発展を実現するよう努力しなければならない。

 (国家統計局ウェブサイト 7月16日)