中国の2009年の石炭生産量は30億トンを突破し、前年比12％の増加になったが、供給不足は30％近くに及んでいる。このような石炭需給ギャップが続けば、山西省の石炭は20年後にはすべて掘り尽くされるとの見方もある。

　全国の石炭生産量が増加しているにも関わらず、なぜ依然として石炭不足が続いているのか。最近の寒波が原因というわけでは決してない。昨年の今頃も石炭不足が生じていたからである。政府の中小炭鉱に対する一刀両断のやり方はあまり賢明ではない。一刀両断的な手法は調整を進める上では有利であるが、国内の石炭需給から見れば不利である。根本的な原因は中国の石炭供給の不足があまりにも大きいことにある。大型炭鉱に依存するだけでは国内需要を十分賄うことは出来ない。国は中小炭鉱に対して厳格な管理を進めつつ、制限を適度に緩めて、石炭不足を緩和すべきである。また、より根本的に石炭不足の局面を変えるには、粗放型の経済成長モデルを根源から転換しなければならないという指摘もある。

　（中華工商時報 1月15日）