中国海関総署は10日、今年第1四半期の中国の貿易統計を発表した。

　第1四半期の貿易総額は6,178.5億ドル、前年同期比（以下同じ）44.1%増となった。うち輸出は3,161.7億ドル、28.7%増、輸入は3,016.8億ドル、64.6%増。第1四半期の貿易黒字は144.9億ドルで、76.7%减少した。

　今年3月の貿易総額は2,314.6億ドル、42.8%増。うち輸出は1,121.1億ドル、24.3%増、輸入は1,193.5億ドル、66%増。3月は72.4億ドルの貿易赤字となった。

　旺盛な国内需要が石油等の原材料の輸入を牽引したことや、価格の堅調な上昇、国内消費構造の高度化による自動車輸入の激増などで、3月の輸入の伸び率が輸出の伸び率を41.7ポイント上回り、72.4億ドルの赤字が発生した次第である。貿易赤字は2004年5月以来70ヶ月ぶり。特に今年3月の貿易赤字は主に台湾、日本、韓国等との貿易によるものであり、対台湾貿易赤字は79億ドル、対日は65.3億ドル、対韓は61.3億ドルに上った。

　第1四半期の对外貿易は好調な回復傾向を示した。2008年第1四半期に比べた場合、今年第1四半期の貿易総額は8.2%、輸出は3.4%、輸入は13.8%の増加になった。特に今年3月の貿易総額は2008年同月に比べると13.1%の増加になり、輸出は2.9%、輸入は24.6%増になった。また、前月比で見た場合、今年3月の貿易総額は27.6%増になり、うち輸出は18.6%、輸入は37.3%の増加となった。

　第1四半期の一般貿易の伸び率は貿易全体の伸び率を上回り、一方、加工貿易の輸入が急速に伸びた。第1四半期の一般貿易輸出入額は3,096.8億ドル、47.9%増で、伸び率は同期の貿易全体の伸び率を3.8ポイント上回った。うち輸出は1,413.1億ドル、26.6%増、輸入は1,683.7億ドル、72.2%増。一般貿易の赤字は270.6億ドルに上った。第1四半期の加工貿易は2,405.1億ドル、38.5%増。うち輸出は1,516.9億ドル、29.8%増、輸入は888.2億ドル、56.3%増。加工貿易の黒字は628.7億ドル、4.7%増に止まった。

　貿易相手国別では、今年第1四半期もEUが引き続き最大の貿易相手であり、対EU貿易額は1,014.7億ドル、35.1%増。第2位の米国との貿易額は781.1億ドル、25.8%増。対日貿易額は636.1億ドル、38.2%増。ASEANとの貿易額は629.1億ドル、61.3%増。

今年第1四半期の外国投資企業の貿易額は3,325.2億ドル、40.7%増、うち輸出は1,746.5億ドル、28.4%増、輸入は1,578.7億ドル、57.4%増。外国投資企業による貿易黒字は167.8億ドル、うち加工貿易の黒字が517.6億ドルに上り、第1四半期における中国全体の加工貿易の黒字の82.3%を占めた。一方、国有企業の第1四半期の貿易額は1,351.7億ドル、42.7%増。うち輸出は495.1億ドル、17.3%増、輸入は856.6億ドル、63.1%増、貿易赤字は361.5億ドル。

　輸出商品別では、今年第1四半期の機械電気製品の輸出額が1,890.8億ドル、31.5%増で、輸出全体の伸び率を2.8ポイント上回り、中国の輸出総額の中で59.8%を占めた。在来型輸出商品も急速に伸び、衣類の輸出額は240.4億ドル、9.1%増、紡績品は152.1億ドル、26.6%増、靴類は72.6億ドル、13.8%増。

　輸入商品別では、主要輸入商品の輸入量がいずれも増加し、平均輸入価格はいずれも顕著な上昇を示した。鉄鉱砂の輸入1.6億トン、18%増、平均輸入価格は1トン96.3ドル、20.7%上昇した。大豆の輸入1,104万トン、8.7%増、平均輸入価格は1トン456.9ドル、15.1%の上昇。その他、機械電気製品の輸入額は1,377.6億ドル、49.8%の増加となり、中でも自動車の輸入台数は前年同期の2.7倍、17.9万台に上った。


　（中国海関総署ウェブサイト 4月10日）