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【エネルギー全般・政治経済】

回復の勢いが増す中国経済 第1四半期のGDP成長率11.9%…国家統計局 (10/04/15)
2010/4/15
中国【エネルギー全般・政治経済】

 中国国家統計局は15日、第1四半期の主要経済統計を発表した。

 国家統計局の李暁超報道官によると、今年に入ってから、各部局および地方において、党中央と国務院の政策が貫徹され、国際金融危機に対応する包括計画の実施が堅持された。経済の全般的回復の勢いは増し、年間目標達成の見通しも固まっている。

 【GDP】

 基本推計によると、第1四半期のGDPは8兆577億元、比較可能価格で計算すると、前年同期比11.9%増になり、伸び率は前年同期を5.7ポイント上回った。産業別では、第一次産業5,139億元、伸び率は3.8%、第二次産業3兆9,072億元、14.5%、第三次産業3兆6,366億元、10.2%。

 【工業生産】

 工業生産は急速に回復し、企業の収益性は大幅に向上した。第1四半期の全国の一定規模以上の企業による工業付加価値生産額は前年同期比19.6%増になり、伸び率は前年同期を14.5ポイント上回った。企業類型別では、国有及国有持ち株企業の伸び率は19.9%、集体企業13.0%、株式制企業20.8%、外商及香港・マカオ・台湾投資企業18.8%。また、重工業生産の伸び率は22.1%、軽工業は14.1%。地区別では、東部地区の工業生産の伸び率は18.3%、中部地区23.1%、西部地区20.2%。

 1〜2月期の全国の一定規模以上の工業企業の利益は4,867億元、前年同期比119.7%増になった。39種類の業種分類の中で、35業種が前年同期比で増益になり、2業種は赤字から黒字に転換し、1業種は赤字額が減少した。

 【固定資産投資】

 第1四半期の全社会固定資産投資は3兆5,320億元、前年同期比25.6%の増加になったが、伸び率は前年同期を3.2ポイント下回った。うち都市固定資産投資が2兆9,793億元、26.4%増、伸び率は2.2ポイント下がり、農村固定資産投資は5,528億元、伸び率は21.0%で、前年同期を8.4ポイント下回った。

 都市固定資産投資の中で、第一次産業投資は9.7%増、第二次産業投資は22.4%増、第三次産業投資は30.0%増になった。地区別では、東部地区の投資の伸び率は24.4%、中部地区26.2%、西部地区30.0%。

 第1四半期の不動産開発投資は6,594億元、伸び率は35.1%で、前年同期を31ポイント上回った。

【消費】

 第1四半期の社会消費品の小売総額は3兆6,374億元、前年同期比17.9%増になり、伸び率は前年同期を2.9ポイント上回った。経営機関の所在地別では、都市消費品小売額はが3兆571億元、前年同期比18.4%増、郷村消費品小売額が5,803億元、15.4%増。

 消費形態別では、飲食収入4,077億元、16.7%増、商品小売3兆2,297億元、18.1%増。

焦点消費が急速に増加し、自動車類の伸び率は39.8%、家具類は37.6%、家電及びAV機器は29.6%。

【CPIとPPI】

 住民消費価格(CPI)は前年同期に比べ2.2%上昇した。うち都市部は2.1%、農村部は2.4%上昇した。8種類の商品分類のうち、食品は5.1%、タバコ・酒は1.6%、医療保健及び個人用品の価格は2.4%、住居は2.9%上昇した。一方、衣類は0.9%、家庭設備用品及維持修理サービスは0.9%、交通・通信は0.1%、娯楽教育文化用品及びサービスの価格は0.1%下落した。3月の住民消費価格は前月比で0.7%低下した。

第1四半期の工業品出荷価格(PPI)は前年同期より5.2%上昇した。3月の工業品出荷価格は前月比で0.5%上昇した。第1四半期の原材料、燃料、動力調達価格は前年同期比9.9%上昇した。

【貿易】

 対外貿易は急速に回復し、3月の貿易収支は赤字に転じた。

第1四半期の輸出入総額は6,178億ドル、前年同期比44.1%増になり、伸び率は昨年の第1四半期を34.9ポイント上回った。輸出は3,161.7億ドル、28.7%増、輸入は3,016.8億ドル、64.6%増。第1四半期の貿易黒字は144.9億ドルで、前年同期より479億ドル減少した。3月期は72.4億ドルの貿易赤字となった。

【所得】

 第1四半期の都市住民家庭の1人当たり平均総収入は5,787元、1人当たり可処分所得は5,308元、前年同期比9.8%増。価格要因を除いた実質で7.5%の増収になった。

農村住民の1人当たり現金収入は1,814元、11.8%増、実質では9.2%増になった。

【マネーサプライ】

 3月末のM2残高は65.0兆元、前年同期比22.5%増、伸び率は前年同期に比べ5.2ポイント下がった。M1残高は22.9兆元、29.9%増となったが、伸び率は2.4ポイント下がった。M0残高は3.9兆元、15.8%増になり、伸び率は4.0ポイント上がった。

 金融機関の各種人民元融資残高は42.6兆元、年初に比べ2.6兆元増え、増加幅は前年同期に比べ2.0兆元下がった。

 各種人民元預入残高は63.8兆元、年初に比べ4.0兆元増え、増加幅は前年同期に比べ1.6兆元下がった。

中国の経済発展をめぐる環境は今なお複雑を極めており、経済回復のプロセスは多くの矛盾と困難に直面している。引き続き積極財政策と適度に緩和的な通貨政策を実施すること、新たな情勢に基づいて政策の機敏性を高め重点的な政策を実施すること、経済の安定的かつ比較的急速な成長と経済構造調整、インフレ抑制との関係を適切に処理することが求められる。

 (国家統計局ウェブサイト 4月15日)