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【エネルギー全般・政治経済】

国家能源委員会が第1回全体会議 新エネルギー産業の育成を強調 (10/04/23)
2010/4/27
中国【エネルギー全般・政治経済】

 温家宝首相兼国家能源委員会主任は22日、国家能源委員会第1回全体会議を開き、能源委員会弁公室から当面のエネルギー情勢や任務について報告を受けた。

 温家宝首相は次のように指摘した。党中央と国務院による国家能源委員会設立は、エネルギー政策指導とエネルギー戦略の研究を強化する重要政策の一環である。国家能源委員会は、エネルギーセキュリティ及びエネルギー発展における重要問題の研究、国家エネルギー発展戦略の策定、国内のエネルギー開発と国際エネルギー協力の協調などの重要事項を主な職責とする。能源委員会は、関係部門間の協調を進めて、エネルギー対策を適切に進めるとともに、エネルギーセキュリティの確保や気候変動への対応、経済と社会の持続可能な発展において重要な推進作用を果たす。

 温家宝首相は、新たな情勢の下で適切なエネルギー対策を進め、次のいくつかの事項に重点的に取り組むと強調した。

 (1) エネルギー発展戦略の研究を強化し、長期的な発展の大計を謀る。エネルギー第12次5ヵ年規画の全体計画と専門計画の起草に総力を挙げて取り組み、社会主義現代化建設の戦略的要請に応じるとともに、最重要技術と産業分野を制するよう努力する。
 
(2) エネルギー構造の調整と高度化を進め、新エネルギー産業の育成を強化する。2020年には非化石エネルギー消費の比率を15%にするという目標を達成する。新エネルギーと再生可能エネルギーの開発と利用を加速し、農村地区、辺境地区、少数民族地区におけるエネルギー発展を加速する。

 (3) 気候変動に積極的に対応し、省エネ・排出削減の基盤を固める。2020年にはGDP当たりのCO2排出を40〜45%削減することを目標とし、この目標を拘束的な指標として国民経済社会発展中長期計画に盛り込む。低炭素排出を主とする工業、交通、建築体系の構築に力を入れる。

 (4) エネルギー科学技術の革新能力を高め、現代的エネルギー体系の建設を支える。企業を主体とし、市場を指針として、産学研の結合を推進する。先進的応用技術の研究と普及を加速し、先端科学技術研究開発と能力建設を強化する。

 (5) 「走出去(対外進出)」戦略を継続し、実務的な国際エネルギー協力を深める。外交、経済・貿易、開発援助等など様々な側面における優勢を発揮して、対外エネルギー協力の分野と空間を全方位的に広げる。

 (6) エネルギーの体制とメカニズムの革新を推進し、エネルギー関連法制の整備を強化する。エネルギー運営の予測・警報を強化し、エネルギー緊急対応案を完備する。安全生産の監督管理を強化する。

 (証券日報 4月23日)