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【石油・天然ガス】

中国、天然ガス不足対策のため各地に天然ガス備蓄タンク建設計画 (10/07/02)
2010/7/6
中国【石油・天然ガス】

 上海で開かれたアジア液化天然ガスフォーラムにおいて、中国都市ガス協会の遅国敬事務局長は、中国の天然ガス不足対策について説明し、「チベットを除く各地に天然ガス備蓄タンクが建設される」と述べた。

 2009年に全国の多くの地区で天然ガス不足が発生した。遅国敬氏によると、国内の天然ガス需要の急増に応じて、天然ガス戦略備蓄がすでに着手されており、ペトロチャイナ等のガス上流企業も緊急対応計画を策定する一方、都市ガス企業も数日分の使用量に当る小型LNG備蓄施設を建設するなどピーク調整対策を講じている。

 上海燃気集団の関係者によると、冬季は暖房用天然ガス消費のピークであり、一方、夏は電力使用のピークであることから天然ガス発電の需要も増加する。そのため、冬季と夏季には都市部に天然ガス備蓄施設を設けて、緊急の需要に備える必要がある。

 専門家は、備蓄タンク建設の他にも、天然ガス緊急ピーク調整におけるLNG輸送船の役割を重視すべきと提言する。「例えば、昨年深刻な天然ガス不足に見舞われた武漢の場合、LNG輸送船が直ちに天然ガスを運んでいれば、急場をしのぐことができた」と遅国敬氏は述べ、沿海・沿江地区のLNG輸送船業務を拡大するとともに、最終消費地区にLNGターミナルを建設して、地方の天然ガス緊急ピーク調整能力を高めるべきと提言した。また、遅国敬氏は、たとえ将来都市ガス網が完備されたとしても、小型のLNG輸送船はパイプラインの通らない地区へガスを供給する上で有用であると指摘し、今後5年間、LNG輸送船市場が急成長すると表明した。

 また、ノルウェーの海運会社IMSグループ中国法人のLNG事業開発部長は、中国国内の河川輸送状況から分析して、中小型のLNG輸送船の方が運輸環境に適しているが、中国は中小型LNG輸送船の建造を未だに重視していないと述べた。

 (京華時報 7月2日)