中国石油天然ガス集団(CNPC)はすでに天然ガス価格制度改革加速の建議書を政府関係部門に提出、関係部門は目下検討を進めており、CNPC、中国石油化工(SINOPEC)、中国海洋石油(CNOOC)の天然ガス販売価格は今後一致に向かう見込みである。中国石油探査生産分公司の総会計師・賈東が昨日明らかにした。

　CNPCの天然ガス価格は著しく低いが、賈東氏によると、主に2つの原因がある。第1に、CNPCは、国家発展改革委員会(NDRC)の年度計画に従って化学肥料メーカーなど補助金付の需要家に計画価格で販売する天然ガスが多い。第2に、国の認可を受けた発電所に対するCNPCの供給価格は現地の都市ガス価格をはるかに下回っている。

　今年上半期、政府は国内経済状況や消費者の負担能力など勘案して、天然ガス価格の値上げを行わなかった。

　「CNPCの天然ガス価格がSINOPECやCNOOCに比べて著しく安いのはまぎれもない事実」と中国能源網CIO韓暁平は指摘し、「その理由はガス源が一様でないからだ。CNOOCは海外から購入するが、CNPCは国内資源が中心。資源税が未だ課税されていない状況では、CNPCのコストが高くなりすぎることは間違いない。一概に国際価格との連動を求めるのも適当ではない」「長期的に見て、CNPCの天然ガス価格があまりにも低いことは同社の発展にとって不利だ。価格引き上げは必然の流れではあるが、3社の価格を一致させるのはあくまで目標でしかない」とした。

　CNPCは近年海外からの天然ガス購入に力を入れている。今年9月上旬には、シェルとウッドサイドとの間で契約にこぎつけ、今後20年間、両社から年間400万トンのLNGを購入することになる。LNG市場において優勢を占めているCNOOCに対するCNPCの挑戦が始まったのである。

　CNPCは現在3件のLNG受入基地計画を進めており、うち江蘇LNGプロジェクトは第1期年産350万トン、第2期350万トン、2011年7月に第1期が完成する。大連LNGプロジェクトは第1期300万トン、第2期300万トン、同じく2011年7月に第1期が完成する予定である。唐山LNGプロジェクトは第1期350万トン、第2期650万トン、2012年に第1期が完成する。

　（中国能源網 10月26日）