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【石油・天然ガス】

CNPCがトルクメニスタンで大型ガス田発見 埋蔵量1兆m3超 (10/10/18)
2010/10/18
中国【石油・天然ガス】

 「亜州時報」によると、中国石油天然ガス集団(CNPC)はトルクメニスタンのアム河右岸地区において大型油ガス田を発見した。中国のエンジニアは同油ガス田の天然ガス埋蔵量を1.6兆m3以上と見積もっている。同油ガス田の天然ガスは、中国とトルクメニスタンを結ぶ中央アジア天然ガスパイプラインへの天然ガス供給を増やすことだろう。

 2009年12月に開通した中央アジア天然ガスパイプラインは、2015年にはフル稼働時の年間輸送能力が400億m3に拡大するが、一部の天然ガスはパイプラインが通過するカザフスタンにも供給される。先日、トルクメニスタンは新たにコンプレッサーステーションを設け、パイプラインの年間輸送能力を60億m3から220億m3に引き上げた。

 中央アジア天然ガスパイプラインの始動と前出の大型ガス田の発見が示しているように、トルクメニスタンのエネルギー戦略はロシアから中国へと軸足を移している。しかし、米国政府は、トルクメニスタン、アフガン、パキスタン、インドの4ヵ国によるTAPIパイプラインプロジェクトをめぐる交渉を推進している。TAPIとは上記4ヵ国のイニシャルであり、米国はTAPIパイプラインを敷設して中央アジアの天然ガスを南アジアに輸送することを提唱している。

 インド政府もこの計画に関心を有しており、4ヵ国首脳は先月、会談を行った。米国にとって、TAPIパイプラインを支持することは、過度に中国市場に依存している中央アジアの石油・天然ガス輸出構造を改めることにつながる。米国の遊説により、世界銀行はTAPIプロジェクトに巨額の融資を行うことに同意している。

 (中国経済網 10月18日)